【エ女王杯】ブロード、老け込むにはまだ早い

[ 2011年11月9日 06:00 ]

 【G1ドキュメント=8日】松永幹師から発表されたレッドディザイア電撃引退のニュースは先週2日のことだった。1週前追いで再度鼻出血を発症したため、引退を決意。09年秋華賞を勝ち、翌春にドバイでG2を制すなど、海外でも活躍した実績馬の引退はライバル陣営にも大きな衝撃を与えた。坂田が厩舎地区の自転車置き場までいくと、ブロードストリート担当の片桐助手がいた。自然とディザイアの話になり「あの馬も引退してしまったね」と寂しげな口ぶりだった。

 09年ローズSではディザイアを負かして重賞V。秋華賞でもブエナビスタを含めた3強の構図で牝馬戦線を大いに盛り上げた。「あれから2年もたつんや。この馬も結構走ってきたんだな」と振り返り「まだまだやれる」とプライドをのぞかせた。「今回はメンバーが強いけどね。今年は使っても使っても(出来が)落ちない。状態は変わらずいいよ」。前走の府中牝馬Sは勝負どころで前が壁になり、不完全燃焼。9着に敗れたものの、悲観する内容ではなかった。「脚を余してのものだからね」と巻き返しに自信をみせた。

 今週はもう1頭の担当馬アストロロジーが衣笠特別(京都土曜9R)に出走予定。ユニコーンS14着以来となるが、仕上がりはいい。「落ち着きが出てきていい状態」と好走を期待。「今週終わったら有給休暇だからね」と語る姿は“全力投球”でレースに挑む勝負師の顔だった。

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2011年11月9日のニュース