【秋華賞】キョウワジャンヌ充実一途!大仕事なるか

[ 2011年10月14日 06:00 ]

<秋華賞>引き運動をするキョウワジャンヌ

 13日、秋華賞出走メンバーが確定。春の実績馬がズラリと並んだなか、ローズS3着キョウワジャンヌ(飯田明)が上昇度でどこまで迫るか。ここにきて馬体重はさらにアップと充実一途だ。非凡な切れ味を生かして大仕事なるか。

 不思議だ。キョウワジャンヌはこのひと夏で20キロも馬体重を増やした。この中間はさらにボリュームアップ。担当の橋口厩務員も目を丸めるほどだ。

 「まだ体重が増えてきている。今回もちょっとプラスじゃないかな。遅咲きの血統なんだけど、このコは早い。正直ここまで良くなるとは…」

 この血統は、さかのぼれば母アサカフジが同厩舎の先輩。半兄キョウワロアリング、半姉ヘイローフジと続く厩舎ゆかりの血統だ。各馬にまたがってきた所属騎手・飯田の言葉によれば「似た馬があんまりいない。いい、悪いじゃなくて身のこなしが独特」と個性的なんだとか。傾向を知っている血統ではあるのだが、今回の体重増には首をかしげるばかりだ。

 「カイバ残すし、イレ込むし、ずっと使ってきているし…それなのに毎回プラス体重。成長期なんかな。調教では動けているし、太くて動けないということは考えていない」

 ならば…と前進を期待したくなるが、飯田の姿勢は慎重。立ちはだかるのは距離というカベだ。前走・ローズSは「距離がどれくらいのものか分かるような乗り方をしようと」しての3着。不満が残った。

 「折り合いは付いたのに前を捕らえられず、後ろに差された。距離は持ったといえば持ったけど最後は止まっている。切れ味、瞬発力が武器。あれが平たんの千六ならズバッと…」

 決め脚は世代上位。今回は平たんの京都に変わるとはいえ、距離が2000メートル。持ち味をいかに引き出すか。ジョッキーは内なる苦闘と直面している。

 「不安ですよ。でも思ってもしょうがない。ベストじゃないと思っているけど考えて乗らないと」

 レースでの指示を出すのは父・明弘調教師。かつて騎手として通算632勝を挙げた。まさに“親子鷹”で挑む大舞台だ。

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2011年10月14日のニュース