一時代築いた元名手 第3の競馬人生に挑戦中

[ 2011年9月9日 06:00 ]

重賞2勝馬ナターレと小竹厩務員

地方競馬です!!

 名手から名手への華麗な手綱リレーで重賞2勝目。戸塚記念馬ナターレの鞍上には大井の名手・的場文男が、そしてそれを足元からガッチリ支えるのが、かつて岩手でリーディングジョッキーとして活躍した小竹清一厩務員(54)だ。

 74年に水沢で騎手デビュー。スイフトセイダイでみちのく大賞典を2連覇するなど通算1511勝(重賞39勝)を挙げ、岩手競馬の一時代を築いた。引退後は地元で調教師になったが、01年に川崎・内田厩舎の厩務員に転身。今年4月のクラウンCで厩務員として重賞初制覇を飾った。

 54歳になった今も元騎手の腕を生かして調教にまたがり、担当馬の状態をチェックする。内田師が馬体の維持を課題に挙げていたナターレも、カイバの与え方と調教方法を工夫して鍛えてきた。「ナターレはカウンテスアップ(岩手所属時に騎乗、のちに大井に転厩し的場騎乗で川崎記念3連覇)に似て乗りやすく、凄くいいバネをしている」と小竹厩務員。数々の名馬の背中を知っていることは、厩務員として強力な武器だ。

 「騎手としては大レースも勝ったが、自ら手塩にかけた馬が勝つのはまた別のうれしさがある。厩務員として認められるよう、これからもずっとチャレンジャーです」。第3の競馬人生を歩むかつての名手はそう言って目を輝かせた。

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2011年9月9日のニュース