【札幌記念】キングトップガン凄みの11秒7

[ 2011年8月18日 06:00 ]

札幌競馬場芝コースで併せ追い切るキングトップガン(右)

 夏の王者へ照準ピタリ!!真夏の北都決戦「第47回札幌記念」の追い切りが17日、札幌、函館競馬場、美浦トレセンで行われた。目黒記念、函館記念を制したキングトップガンは札幌競馬場芝コースで併せて先着。サマー2000シリーズ逆転戴冠に向け、強烈なデモンストレーションとなった。

 とても8歳馬には見えない。首は若々しく伸び、目はらんらんと輝く。充実期を迎えたキングトップガンが札幌芝コースで躍動した。横山典を背にタツパーシヴ(4歳1000万)を1馬身半追走。序盤はゆったりと追走したが、残り3Fで外からグッと前に出た。手綱をしごいて追いかける僚馬を、少し気合を入れた程度で楽に引き離していく。終始余裕の手応えで2馬身先着。時計は6F80秒7~1F11秒7。どんな相手でも底力で押し切ると言わんばかり。凄みすら感じさせる好追い切りだった。

 「順調。この一言でいいだろ?」と横山典。動きを見れば(好調ぶりが)分かるだろうということだ。鮫島師も「コンスタントに時計を出しているので後はジョッキーの乗った感じで、と指示。スピードの違いを見せてくれたし、しまいの動きはさすがだった」と称えた。

 デビューから7戦で4勝を挙げた好素材。だが2度の右前脚球節の骨折などで出世が遅れた。スランプの時期もあったが、昨年夏に3度目の手術を行ったのが功を奏し、8歳にして再度上昇カーブを描いた。「いろいろな面で順調に運ぶようになり、大阪-ハンブルクC2着あたりからガラッと変わった。今のところは気にする部分は何もない」。指揮官は、どん底からはい上がったベテランホースに称賛を惜しまない。

 勝てばサマー2000シリーズにおいて22ポイントとなり、イタリアンレッド(20ポイント)を上回って夏の王者がほぼ確定する。

 「前走の調子をキープして無事に出走してくれることが一番。まずはいい状態でゲートインして、そこに結果がついてくれば」と慎重に言葉を選んだ鮫島師だったが、その表情は自信に満ちていた。

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2011年8月18日のニュース