【小倉記念】鮮やかレコード差し!イタリアン“女王サマ~”

[ 2011年8月1日 06:00 ]

<小倉記念>地元・小倉でイタリアンレッド(左)を勝利に導きガッツポーズする浜中騎手

 小倉競馬場開設80周年記念としてサマー2000シリーズ第3戦「第47回小倉記念」が31日、行われた。夏の小倉では負けなしのイタリアンレッドが持ち前の末脚で牡馬を一蹴、鮮やかに差し切って七夕賞に続く重賞2連勝。2000シリーズ初となる同年2勝をマークし、Vへ大きく躍進した。

 一昨年も昨年も夏の小倉で2連勝したイタリアンレッドにとって、このターフは走り慣れた相性抜群の得意舞台。直線は内々でもがく牡馬を尻目に1頭、明らかに脚色が違った。文句なしの勝ちっぷりで勝ち時計1分57秒3は06年の覇者スウィフトカレントが刻んだコースレコードを0秒5更新。ゴールと同時に浜中は右拳で派手にガッツポーズ、喜びを爆発させた。

 「長くコンビを組ませてもらっている馬で勝つことができてうれしい。自分は出身が小倉だし、その中でも小倉記念は一番勝ちたかった重賞だから。しかも、今年は開幕週なので本当に良かった」

 昨年9月の阪神・ムーンライトハンデ(1着)以来となるコンビ結成でも人馬の息はピッタリ。レース運びには隙がなかった。17番からスッとゲートを出ると道中は中団から。ごちゃつく心配のない馬群の外でじっと勝機をうかがった。

 「スタートが遅い時があるんだけどね。きょうは自分が想像していた以上に出てくれたし、いいポジションを取れた。直線に向く頃には大丈夫かなっていう手応えだったよ」

 ハンデとの闘いでもあった。前走・七夕賞Vから3キロ増の55キロ。これには「見込まれた」と不満顔だった石坂師も「終わってみればハンディキャッパーの見方が正しかったということだね。勝ったときはこう言おうと決めていたんだよ」と満面の笑みを浮かべる。そして「今までの小倉の勝ち方と同じパターン。ピュッと切れたね。ハンデ3キロ増でもよく走ってくれたよ」と力走を称えた。

 この勝利で「夏の女王」へ一気に前進した。サマー2000シリーズは20点で首位を独走。札幌記念、新潟記念の結果待ちとはいえVへの最短位置にいる。「これで(シリーズVが)駄目なら仕方ない」と石坂師。放牧で鋭気を養い、エリザベス女王杯(11月13日、京都)が最大目標となる秋に備えていく。

 ◆イタリアンレッド 父ネオユニヴァース 母バルドネキア(母の父インディアンリッジ) 牝5歳 栗東・石坂厩舎所属 馬主・東京ホースレーシング 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績17戦7勝 総獲得賞金1億7202万7000円。

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