【宝塚記念1週前追い】キングダム復権へ豪快12秒6

[ 2011年6月16日 06:00 ]

<宝塚記念>ウィリアムズ騎手を背に坂路を駆け上がるローズキングダム

 宝塚記念1週前追いではローズキングダムと新コンビを組むウィリアムズがまたがり、初コンタクトでパートナーを絶賛した。

 ローズキングダムは前走の天皇賞・春で11着に惨敗。デビュー以来初めて掲示板(5着以内)を外してしまった。捲土(けんど)重来を期しての春のグランプリ出走のはずだが、橋口師は「そんなに調子の変動が大きいタイプじゃない。変わらず順調だよ」と淡々と現況を語った。そうは言っても水面下で巻き返しに燃えていることは調整過程が示している。5日に坂路4F53秒3、8日53秒7、12日55秒2と意欲的に時計を出すなど調教のピッチは明らかに勝負モード。さらに今回の1週前追いは、ウィリアムズ騎乗でさらに坂路時計を積み上げた。

 ナイスミーチュー(4歳500万)を先行させて追走。道中で並んだのは一瞬だけで、持ち前の瞬発力で一気に抜き去った。4F53秒1でラスト1Fは12秒6のさすがの伸び脚だ。

 橋口師はウィリアムズが馬から降りるやすぐ手応えの確認に向かう。ジョッキーと話し合って、大きくうなずき「右にもたれるのだけが気になっていたが、問題はなかったそうだ。いい感じでレースを迎えられるね」と表情を緩めた。今年に入って結果が出ていなくても、出来は決して悪くなかった。大敗の前走も「あの距離で折り合いを欠いたから」と敗因は明確。懸案となっている右にもたれる癖を鞍上が否定したことで、喉に刺さった小骨が取れた心境のようだ。

 一方のウィリアムズは調教騎乗を喜び、「来週の追い切りもぜひ乗りたい」と志願した。「とてもハッピーだ。追った時の加速が優れていて思った通りの素晴らしい馬。乗れて良かった」。マシンガンのようにまくし立て手応えの良さを強調。JC馬完全復活の期待が膨らむ。

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2011年6月16日のニュース