【バーデンバーデンC】9歳馬グラン充実!5年半ぶりVあるぞ

[ 2011年6月15日 06:00 ]

<バーデンバーデンC>5年半ぶりの白星を狙うシンボリグラン

 夏の中山開幕は電撃6F戦「バーデンバーデンC」がメーン。注目は9歳古豪のシンボリグランだ。3歳時から短距離重賞路線を歩んできた実績は一枚上。05年12月CBC賞優勝後は勝ち星から遠ざかっているが、約5年半ぶりの白星を飾ればJRA新記録の快挙となる。自慢の末脚は果たしてうなるか。

【バーデンバーデンC】

 9歳夏を迎えても元気いっぱい。シンボリグランが3歳時の05年12月のCBC賞以来、実に5年半、2003日ぶりの白星に闘志を燃やす。今春クラシックで初年度産駒が大活躍したディープインパクトと同期。かたやパパ。一方のグランは短期の休養はあっても黙々と走ってきた。

 長年、一線級で活躍してきた愛馬に畠山吉師も目を細める。「脚元がしっかりしているので、ここまで大きなケガもなく頑張ってこられた。調教は相変わらず走りますね。先週も坂路の真ん中をヨレることなく駆け上がってきた。しまいもしっかり走っていた。状態は安定してます」

 指揮官の言葉通り。9日は4F50秒5の好時計を余力十分にマーク。過去に48秒台を何度も記録してきた“美浦の坂路横綱”は健在だ。今回は条件が好転。高額賞金馬で別定戦は常に57~58キロを背負うが、白星から遠ざかっている分、ハンデ戦なら重量は軽減。前走より1キロ減の56キロ。さらに得意の1200メートル戦。今春高松宮記念(8着)まで挑んだグランには戦いやすい相手だ。師は「京王杯SC(11着)の後は乗り役さんも1200メートルの方がいいかな…と。開幕週の速い馬場に対応できる持ち時計もあるし、この組み合わせならば。うまくスタートを出て、スムーズに立ち回れば」と勝利を意識している。

 2003日ぶりの白星達成なら、リュートハーモニー(1890日)を大きく上回り、JRA新記録の偉業。この先には北九州記念(8月14日、小倉)の参戦プランもあり、JRA全10場重賞出走の珍記録!?も控えている。「全10場重賞?サマースプリントシリーズで唯一ハンデ戦なので北九州記念は考えてます。(今回の)中山でもいい競馬ができているし、頑張ってほしい」。同師は大記録が懸かるグランの快走を祈っていた。

 ≪1890日ぶりが最長≫JRAに現存する記録では前走の白星から次の白星まで最長間隔記録は大久保洋厩舎に在籍したリュートハーモニー。3歳時の91年2月3日のカトレア賞を勝って以来、白星は42戦なく、次の勝利は8歳(当時は9歳と表記)の96年4月7日の500万下。1890日ぶりの白星だった。グランは同じ3歳の05年12月24日のCBC賞1着後、重賞2着4回はあるが41戦白星なし。19日のバーデンバーデンCを勝てば、2003日ぶりの勝利となる。JRA報道室では「1950年以前の正式な記録は残ってませんが、現存する記録で最長は間違いない」としており、大記録となる。

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2011年6月15日のニュース