【日本ダービー】クレスコグランド強敵飲み放題

[ 2011年5月25日 06:00 ]

<日本ダービー>乗り運動をするクレスコグランド

 4連勝で頂点へ。ダービーに注目の上がり馬がいる。クレスコグランドだ。3月末の未勝利勝ちから3連勝で前走・京都新聞杯制覇、世代頂上決戦に駒を進めてきた。父は02年のダービー馬タニノギムレット。未知の魅力で父子Vを狙う。一方、皐月賞で12着に沈んだフェイトフルウォーは調教強化で巻き返しを期す。

 勢いが止まらない。クレスコグランドが初勝利をマークしたのは3月26日。2カ月先のダービーに出走するためにはその後の賞金加算が絶対条件。残された時間を考えると、1つも取りこぼせない状況だった。続く500万を勝って最後のチャンスに懸けた前走・京都新聞杯で重賞初制覇。険しい道のりを自らの力で乗り切り、ダービーへの扉をこじ開けた。

 「前走はよく勝ってくれた。こちらが思っている以上に馬の成長が早い。相手が一気に強くなっていく中で、3連勝なんてなかなかできないことだからね」と浜名助手は笑顔で振り返った。

 半姉にコロンバスサークル、アプリコットフィズなどオープン馬が並ぶ良血。それでも入厩した当初は「牛みたいな馬だった」と振り返るほどで、全くと言っていいほど走る気を見せなかった。それがここに来て怒とうの3連勝だ。「だいぶ動ける体になってきたね」と浜名助手が話す通り、徐々に素質が開花。上がり33秒9の末脚で差し切った京都新聞杯にも「今までにない脚を見せてくれた」と確かな進化を感じ取っている。世代頂上決戦となるダービーでも底を見せていない魅力はたっぷり。「エンジンの掛かりが速い方ではないし、いい脚を長く使えるので。末脚に切れが出てきた今ならさらに楽しみ」。直線が長い東京コースに替わるのもプラス材料だ。

 前走から中2週で挑む大一番。詰まったローテーションで、馬体重が徐々に減ってきているのは気になるが、浜名助手は意に介さない。「間隔は詰まっているけど馬はギリギリじゃないから。まだまだ緩いところがあるし、体は細く見えていいくらい」

 世代トップクラスとは未対戦。「力関係は分からない」と前置きしつつも「折り合いに心配はないので距離は延びた方がいい。他の馬が折り合いに専念するようなら、うまく前めで運んで、もしかすれば…」と胸の内を明かす。破竹の4連勝で一気に頂点に到達するか。陣営の期待は日に日に高まっている。

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2011年5月25日のニュース