【皐月賞】悲願成就へ!“届け僕らの”プレイ

[ 2011年4月20日 06:00 ]

<皐月賞>高橋調教厩務員が手塩にかけたプレイ

 牡馬クラシック第1弾「第71回皐月賞」。今年は23年ぶりに東京を舞台にして行われる。07年皐月賞で15番人気のサンツェッペリンで鼻差2着に粘り込んだ松岡&斎藤師コンビがプレイで4年前の雪辱を期す。アドマイヤムーンの半弟という良血馬で、しぶとい粘りが武器。開幕週で先行馬有利の東京は絶好の舞台だ。

 皐月賞の舞台は日程変更で中山最終週から東京開幕週へ。開幕週=前有利の鉄則に従えば、プレイが穴馬候補に浮上する。斎藤師は「先行有利は間違いない。メンバーを見てもあまり速くなりそうにないからね」と色気ありの表情だ。

 兄にG1・3勝のアドマイヤムーン(父エンドスウィープ)がいる超良血馬。“マイネル軍団の総帥”岡田繁幸氏がその馬体にほれ込み、09年セレクトセール1歳馬セリで最高価格となる1億4500万円で落札した。本格化は先というのが陣営の一致した見解だが、それでも昨夏のデビュー当初と比べれば大きく成長。師も「腰が強くなっているし全体的にしっかりしてきた」と目を細める。先行力としぶとさが持ち味。8戦全て掲示板を確保している安定感は見逃せない。

 2着に好走した前走・弥生賞後もいたって順調に来ている。17日には坂路を4F55秒2で軽々と上がり、19日朝も坂路を1本。師は「いい状態で臨める。最終追い切りはサラッとでいいと思っていたが、調子がいいので併せ馬にする予定」と胸を張った。

 鞍上は松岡。斎藤師&松岡のコンビと言えば、真っ先に思い出されるのが07年2着のサンツェッペリンだ。15番人気と全くのノーマークながら2番手から粘り、波乱を演出した。担当する高橋調教厩務員も同じ。4年前の再現?いや陣営が狙っているのは雪辱だ。今月40歳になったばかりの斎藤師は「あそこで勝っていたら、こんな簡単なものかと思ってしまったかもしれないね。あれから自分もジョッキーも成長していると思うし、経験をうまく生かしたい」と意気込んだ。

 馬名は「PLAY(遊ぶ)」ではなく「PRAY(祈り)」。岡田氏率いるマイネル軍団は多くの活躍馬を出しているが、不思議とクラシックには縁がない。悲願成就への思いを乗せて、プレイは走る。

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2011年4月20日のニュース