【SG・チャレンジC】石田“調整力”で届けベスト12!

[ 2010年11月23日 06:00 ]

賞金王ベスト12を目指す石田政吾

 賞金王決定戦の出場権を懸けた最終決戦、SG「第13回チャレンジカップ」(優勝賞金4000万円)は23日、佐賀県のボートレースからつで開幕する。賞金ランキング13位の石田政吾(40=石川)は今年、優勝12回と絶好調。現状では賞金王圏外だが、勢いは間違いなくNo・1。余勢を駆って逆転ベスト12入りを狙う。まずは初戦の9Rへ向けて、自慢の調整手腕をフルに発揮する。12Rドリーム戦は賞金首位の1号艇・湯川浩司(31=大阪)が主役だ。

 絶好調男が逆転進出へ勝負の時を迎える。今年、抜群の安定感を発揮して12回もの優勝を飾った石田。22日現在の賞金ランキングは13位。賞金王決定戦出場のボーダーに、あと1つと迫るところまで賞金を積み上げた。だが、今年最多の優勝回数を誇りながら「ペラの調子がいいわけではないし、エンジンの引きが良かったわけでもない。うまいことエンジンにペラを合わせられただけ」とあくまでも控えめ。石田の口から12Vの原動力が明かされることはなかった。
 しかし、前検での行動は他の選手と少し違う。「ペラ3枚すべて試したけど普通だね。特に気になるところはない。このままレースに行っても大丈夫そうな感じはある」。舟足の感触を確かめると、スタート練習後すぐにエンジンを格納。多くの選手がピット内で慌ただしく動く中、悠然と構える姿からは自らの調整力に絶大な自信を持っていることがうかがえる。調整手腕こそが12Vの秘けつに違いない。
 01年の尼崎オーシャンCでSG初優出Vを達成。その後も6回のSG優出を果たしている。最近でこそSGで目立った実績を残していないが、今年の12Vの内訳を見れば実力が衰えていないことは分かる。9月の住之江高松宮記念、10月のとこなめ周年とG1連覇。記念クラスも顔をそろえるG3も4Vしている。さらに現在、G14連続優出中と勢いにも陰りはない。「賞金王?やることは、いつもと一緒。やるべきことをやって、それで結果が伴ってくれればいい」。コツコツと稼ぎ続けてきた石田が、賞金王へのラストバトルで一気に大輪を咲かせる。

 ≪賞金王決定戦のボーダー7300万円近辺≫賞金ランキング7位の今垣が13位以下に落ちる可能性がないため、賞金王決定戦12枠のうち7枠は既に決定している。8位の石野と9位の池田は13位に落ちる可能性があるものの、それはかなり低い確率。この2人は当選確実とみていいだろう。実質的に残る枠は3つ。今年は記念(SG、G1)を3V以上している選手がいないため、例年より高い7300万円近辺での争いになりそうだ。
 中島は準優進出と条件は厳しくないが、特別選抜から漏れる賞典除外だけは避けたいところ。瓜生は優出できなくても構わないが、予選落ちすると13位以下に落ちる可能性が高くなってしまう。今年もボーダー12位で出場する赤岩は、自力で出場を決めるには優出が最低ノルマとなる。13位以下では今年12Vの石田、直前のG2を制した今坂に勢いがある。また、一発勝負という意味では吉川や井口ら大舞台に強い面々が怖い。

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2010年11月23日のニュース