強すぎる!山崎 豪快まくりで完全V!

[ 2009年10月21日 06:00 ]

優勝し、賞金ボードを掲げる山崎芳仁

 秋本番を山崎が完全Vで締めくくった。G2「第23回共同通信社杯秋本番」の決勝戦が20日、茨城・取手競輪場で行われ、平原康多の逃げを山崎芳仁(30=福島、88期)が最終1コーナーからまくって優勝、賞金2200万円(副賞含む)を獲得した。山崎のG2制覇は07年8月ふるさとダービー函館以来4回目。2着は山崎マークの成田和也で2車単(2)―(7)410円(1番人気)の決着だった。

 山崎が圧倒的な強さを見せつけた。「4連勝は初めて。プロとして誰にも先着されずに優勝できてうれしい」。自身初のG3以上(4日制以上)完全Vに対する喜びを口にした。今大会の山崎は19日の準決勝終了後に「今年で一番いい状態」と語ったように体調は万全だった。9月の松山オールスターから約3週間空いたことで「2勤1休(2日練習して1日休む)の自分のペースでじっくり練習できた」という確かな調整の裏付けもあった。
 決勝戦を前に“追い風”も吹いた。メンバーが決まった時点では「関東勢に2段駆けされては厳しい」と予想した流れが、村上―山口が平原の番手戦を選択したことで「前を取って突っ張るか、早めに引いて巻き返すか、仕掛けるポイントが増えた」。戦法の幅が広がった。レースは山崎の想定した流れの1つで進んだ。最終1コーナーから踏み込んだ山崎は「自分が思っている以上に車輪が出ていく感じ」で加速すると上がりタイム10秒7のバンクレコードタイ記録(98年6月、吉岡稔真=本紙評論家)でゴールを駆け抜けた。
 この優勝で今年の賞金は1億2010万円となり、4年連続の1億円プレーヤーとなった。「プロである以上、賞金(順位)は大きい。次の競輪祭(11月20~23日、小倉)、そしてグランプリ(12月30日、京王閣)に向けて頑張ります」。賞金1位の武田(G12勝、G21勝)と同2位の山崎(G12勝、G21勝)を中心に、今年のビッグ戦線も最終4コーナーに向かう。
 ◆山崎 芳仁(やまざき・よしひと)1979年(昭54)6月12日、福島県生まれの30歳。私立学法石川高卒。03年7月プロデビュー。通算成績は433戦180勝。通算取得賞金は5億7196万円。主な優勝は第57回高松宮記念杯(06年)、第48、50回競輪祭(07、09年)、第23、25回全日本選抜(07、09年)、第17回寛仁親王牌(08年)。G2・4回。1メートル75、82キロ。血液型AB。

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2009年10月21日のニュース