浜野谷 幸運の女神味方につけた/賞金王決定戦

[ 2008年12月22日 06:00 ]

<賞金王決定戦>1号艇を獲得した浜野谷憲吾

 強運を発揮した関東のエースが、納得の逃走劇でファイナルに突き進む。SG「第23回賞金王決定戦」は22日、トライアル最終戦となる3回戦が行われる。2回戦終了時点で得点7位の浜野谷憲吾(35=東京)は、優出ボーダーを21点に想定すると、3回戦11Rが2着条件の勝負駆け。絶好枠1号艇を獲得と態勢も整い、あとはインから逃げるだけだ。

 10度目の正直へ、浜野谷が勝負駆けに挑む。ここまでのトライアル2戦は3、4着。白星こそないが大敗も免れてきた。ただ、1回戦では2周1Mツケマイで井口に逆転を許し、2回戦も2周1Mで瓜生に差されて着を落とした。浜野谷は「まだレースに参加できていない感じだね」と悔しそうに振り返った。だが、消化不良のレース内容とは異なり、仕上がりは徐々に上向いてきている。「ペラ調整で乗りやすくなってきた。舟が向いたあとの足も良くなった」と仕上がりを語る表情は明るい。
 賞金王決定戦は98年に初出場を果たし、今回が10回目の出場となる。優出も4回を数え、02年にはファイナル1号艇も獲得した。しかし、優勝だけは1度もない。勝利の女神からは、ことごとく見放されてきた。「何回も挑戦してきたけどね…。自分に何かが足りないのだと思う」。不足している何かを発見できないまま10年が経過。だが、その間に3つのSGタイトルを積み上げ、着実にステップアップ。そろそろ頂点に立ってもいいころだ。
 2回戦を終えて、得点は13点。推定ボーダーの21点をクリアするためには、3回戦2着以上が必要と条件は厳しい。だが、手にしたのは最高の1号艇。抽選器から白い玉がでてきた瞬間には思わず「よっしゃ!」と声を上げた。「もちろんインから。スタートも行けている。次こそ自分のレースをしたい」。ツキも味方にした浜野谷が5度目の優出へ、そして初の頂点へ向け、こん身のイン逃げを披露する。

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2008年12月22日のニュース