“キッツい”追い込み見せる/エプソムC

[ 2008年6月10日 06:00 ]

素質が開花するかマイネルキッツ

 春の東京開催を締めくくる「第25回エプソムC」。春のG1シリーズも先週の安田記念でひと段落、G1級メンバーの出走はないが、今後の飛躍が期待される素質馬の走りが楽しみだ。マイネルキッツは前走・早春Sを完勝して待望のオープン入り。得意の東京芝1800メートルで重賞初挑戦初Vを狙う。

 デビューから19戦。区切りの20戦目で初の重賞に挑むのがマイネルキッツだ。2歳秋の05年から地道に白星を積み重ね、5歳となった今年2月の早春Sを勝ってオープン入りした。「重賞勝ちは妹(マイネカンナ=08年福島牝馬S)に先を越されたけど、この馬もいいものを持っており、もともと期待は大きかった。徐々に力をつけてきており、ここに来ての成長を感じるよ」と国枝師。断然人気に推された前走は、直線で前が開くのを待ってから追いだす余裕のレースぶりで2馬身半差の完勝だった。
 その前走から4カ月半ぶりの実戦となるが、ここを目標に仕上がりは九分以上。その証拠に坂路での1週前追いで素軽い動きを披露した。全体時計こそ計時不能だったが、3Fから37秒0~24秒7~12秒6と好ラップを刻み、シャープな末脚を繰り出した。国枝師は「前走後は中京記念を予定していたが、ひざの骨膜の炎症で大事を取って休ませた。今はもう心配なく、トレセンに入厩してからもいい感じに仕上がってきた」と胸を張った。
 昨年は1番人気に支持されたサイレントプライドで首、鼻差の3着に敗れているだけに国枝師は今年こその思いで臨む。「昨年は悔しい思いをしたからね。重賞は今回が初めてだが、今後のためにも何としても賞金を加算したい。それに、ここで勝ち負けできないようでは、秋なんて言っていられないから。頑張るよ」と力を込めて万全の仕上げを約束した。東京芝1800メートルは過去3勝をマークする得意舞台。春の東京開催を締めくくるこのレースが、この馬の飛躍のスタートとなる期待が膨らむ。

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2008年6月10日のニュース