ディープの赤ちゃん スヤスヤごくごく

[ 2008年1月11日 06:00 ]

ディープインパクト産駒第1号と母ロングディライトは牧場スタッフの松田修平さんと“おすましポーズ”

 ディープインパクト2世に早くも熱視線が注がれている。9日夕方に産駒第1号の女の子(母ロングディライト=14歳)が誕生した鳥井牧場(北海道新ひだか町)には、一夜明けた10日早朝から取材陣が殺到。厩舎や牧場関係者からの連絡も相次いだ。繁殖牝馬が7頭という小牧場に突如わいた“2世フィーバー”は、競馬界全体を巻き込んで、しばらく続きそうだ。

 感動の誕生から一夜明けた10日、鳥井牧場には早朝から取材陣が押し寄せた。新聞、テレビなど10社以上。自宅の電話も知人からの“おめでとうコール”や関係者からの問い合わせで朝から鳴りっ放しだった。
 牧場を営む鳥井一吉さん(76)は「まさかこんな騒ぎになるとは…」と困惑気味。出産前は売却価格の高い牡馬を希望していたが「無事に生まれてきて本当によかった。最初は(牝馬で)残念な気持ちもあったけど、やっぱりかわいいもんだね」とあらためて喜びをかみ締めた。鳥井さんによれば、すでに複数の調教師や牧場関係者から「子馬を見せてほしい」というオファーがあったという。誕生翌日に連絡が入るのは異例のことで、ディープインパクト産駒に対する関心の高さを示している。
 当のインパクト2世は落ち着いたもの。ひっきりなしに切られるカメラのシャッター音にも動じることなく、寝転んですやすやと寝息を立てるほど。女の子でも堂々とした態度は、大観衆の前でも平然としていた父インパクト譲り。大物感たっぷりだ。子馬にひと晩付きっきりで世話をした牧場スタッフの松田修平さん(26)も「おとなしいし、お乳もたくさん飲んでくれるので手が掛からない」と笑顔。「無事に成長して大きなレースを勝ってくれたら最高ですね」と期待を懸けている。
 インパクト産駒は今後も下河辺牧場(門別)や白老ファーム(白老町)などで続々誕生予定。ターフでライバルを圧倒してきたインパクトが今度は種牡馬として、し烈なサンデーサイレンス後継争いレースで“激闘”を展開していく。

 ▼池江泰郎調教師の話 無事に生まれて良かったです。ディープインパクトももう父親になったんですね。約1年前まではまだ走っていたんだと思うと感慨深い気持ち。みんなが期待しているし、それに応えていい子を出してくれると思います。

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2008年1月11日のニュース