エンジン搭載なのに電気自動車?GMの新型車に批判噴出

[ 2010年10月25日 18:20 ]

 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が11月に発売する予定の新型電気自動車「シボレー・ボルト」について、エンジンがあるのに電気自動車と主張するのはおかしいと多くのメディアが批判し、GMが発売直前になって火消しに追われている。

 問題となっているのは、10月に判明したボルトの走行システム。米メディアによると、本来の電気自動車はモーターのみで走行するが、ボルトはモーターのほかにガソリンエンジンも搭載。高速走行時などはエンジンの駆動力も車輪に伝え、走行を補助する機能を備えているという。
 ウォールストリート・ジャーナル紙は、トヨタ自動車の「プリウス」など既存のハイブリッド車もモーターとエンジンを併用していることを例に挙げ、「電気自動車というよりは、ハイブリッド車に近い」と分析した。
 ニューズウィーク誌も「消費者は大きく失望するだろう」と批判。調査会社エドマンズ・ドットコムは「完全に電気自動車かと聞かれれば、答えはノーだ」とした。
 GMは、自社のウェブサイトで「ボルトは(プリウスなどの)ハイブリッド車とは違う。新しい方式の電気自動車だ」と主張。理解を求めるが、鳴り物入りの新型車投入を目前にした騒動とあって、販売への影響は避けられそうにない。
 ボルトの価格は、米政府の補助金を最大限活用した場合、実質約3万3500ドル(約270万円)となる。日産自動車も電気自動車「リーフ」を年末に米国で実質約2万5千ドルで発売する予定。リーフはエンジンを積んでおらず、モーターのみで走る。(共同)

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2010年10月25日のニュース