日産、ルノーがダイムラーと提携で合意

[ 2010年4月6日 09:37 ]

 日産自動車とフランスのルノーは5日、ドイツのダイムラーと資本・業務提携することで大筋合意した。フランスメディアによると、ルノーは6日にパリ郊外の本社で臨時役員会を開き、相互出資や小型車の共同開発など広範な戦略提携関係を結ぶことを決定する。

 7日にはブリュッセルで日産の社長でもあるルノーのゴーン会長とダイムラー首脳が記者会見し、正式発表する見通し。
 日産・ルノー連合はダイムラーと3%程度を相互に出資。環境技術や小型車開発などで包括的な協力に入る。この日仏独自動車大手の3社連合は、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)とスズキの連合や、トヨタ自動車と世界の自動車市場で覇権を競うことになり、今後はさらに米国や韓国勢なども巻き込んだ大型提携が続く可能性もある。
 関係者によると、ルノーのトップを兼務するゴーン日産社長やダイムラー首脳は、電気自動車の開発をはじめ、新興国や発展途上国向けの小型車開発に意欲をみせている。ダイムラーは日産への大型のガソリンエンジンやディーゼルエンジン供給も検討している。
 環境対応車の開発には巨額の費用がかかるため、包括提携による規模拡大でコスト削減や収益力向上を目指す。株式の持ち合いで互いの信頼を高め、新型車などの共同開発を円滑に進める考え。
 既に資本提携している日産とルノーは、両社の合弁会社を通じてダイムラーに出資する方式か、両社が個別にダイムラー株を取得する方式をとる。
 日産・ルノーとダイムラーの2009年の生産台数は合計約764万台で、VW・スズキ連合の約864万台、トヨタの781万台に次ぐ規模。

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2010年4月6日のニュース