トヨタ フロントロー独占

[ 2009年4月26日 06:00 ]

フロントローを独占したトヨタのトゥルーリ(左)とグロック

 F1バーレーンGPは25日、国際サーキットで公式予選が行われ、トヨタのヤルノ・トゥルーリ(34)が今季初、自身通算4度目のPPを獲得した。トヨタのPPは05年の米国GP(トゥルーリ)と日本GP(R・シューマッハ)以来、4年ぶり3度目。同僚のティモ・グロック(27)も2番手につけ、初めてフロントローを独占した。02年のF1参戦から127戦目。26日の決勝で悲願の初優勝を狙う。

 気温38度、路面温度51度まで上がった酷暑のサーキットを、日の丸カラーのトヨタの2台が疾走した。決勝の上位10番グリッドを決める予選最終ラウンド。トゥルーリとグロックは開幕2連勝のバトン(ブラウンGP)と前戦の中国GPを制したフェテル(レッドブル)に挑み、ともに33秒台を叩き出して初のフロントロー独占を達成した。
 トゥルーリは05年米国GP以来4年ぶり、ルノー時代の04年も含めると自身4度目のPP獲得。「またPPに戻ってくることができて、とても興奮している。1、2番手なんてとてもすごいこと。あしたのレースを見ててくれ。もちろん自信はあるよ」と胸を張った。
 参戦8年目の今季は課題だった空力面で成果を挙げ、開幕戦オーストラリアGPはトゥルーリ、第2戦マレーシアGPはグロックが3位。2戦連続で表彰台に立ち、手応えを得ていた。さらにチームは冬のテストでバーレーン国際サーキットを645周走り込んでおり、豊富なデータと自信を持って今GPに臨んだ。「背水の陣で、何としても勝ちたい」(新居章年・技術コーディネーション担当ディレクター)と気合も相当なものだ。
 ホンダが昨年限りでF1を撤退し、今年から唯一の日本チームとなった。使命感に燃える一方で、世界的不況のため年内にスタッフ150人のリストラを検討しており、山科忠チーム代表は「こんな大変な時期にF1活動を続けているので絶対に勝ちたい」と力を込めた。これまで決勝の最高は2位が3回。もう表彰台の頂点しかいらない。

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2009年4月26日のニュース