三菱自、ダイハツ車種絞る

[ 2009年4月3日 06:00 ]

ダイハツ工業が生産を終了し、国内販売も終える軽乗用車「ムーヴ ラテ」

 ダイハツ工業が軽乗用車「ムーヴ ラテ」の、三菱自動車がミニバン「グランディス」の国内販売をそれぞれ終えることが3日、分かった。在庫がなくなり次第、両モデルは国内で消滅する。深刻な販売不振が続く中で、車種を絞り込み生産・販売の効率化を狙う。多様なモデルをそろえる戦略を修正する動きが広がりそうだ。

 丸みを帯びた外観が特徴で若い女性を主なターゲットにした「ムーヴ ラテ」は、主力軽乗用車「ムーヴ」の派生車として2004年8月に発売。販売台数はピークの05年に約5万1130台に達したが、軽自動車の競争激化で減少し、08年は約1万5660台にとどまった。
 既に生産を終えており、ダイハツは「ニーズの変化もあって販売が減り、役割を終えたと判断した」と説明する。
 三菱自のグランディスは03年5月に発売され、ミニバンの先駆け的存在「シャリオ」から4代目。スライド式ドアを採用しなかったため競合車より見劣りし、07年度の国内販売台数はわずか約670台だった。国内販売を終了後も、名古屋製作所(愛知県岡崎市)で欧州など海外向けの生産を続ける。
 ホンダはオープンカー「S2000」の生産を6月末で打ち切り、販売も終える。1999年4月に登場したが、消費者のスポーツカー離れに勝てなかった。高級スポーツカー「NSX」の後継車の開発も中止した。
 自動車業界に詳しいUBS証券の吉田達生シニアアナリストは「景気悪化で新車販売は減っており、自動車メーカーが市場規模に見合った品ぞろえに絞り込むのは当然だ」と指摘している。

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2009年4月3日のニュース