村田、来週にも進退結論 本田会長が胸中代弁「気持ちはやりたいんだと思う」
ボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦(20日)で不可解な1―2判定負けを喫したロンドン五輪同級金メダリスト・村田諒太(31=帝拳)が、来週にも進退についての結論を出す可能性が高くなった。帝拳ジムの本田明彦会長(69)が24日、明かした。アッサン・エンダム(33=フランス)との再戦、WBOやWBC王座への挑戦など今後の可能性が広がる中、全ての前提条件となる村田本人の意向が注目される。
本田会長は成田市内のゴルフ場で取材に応じ、「村田は来週中には進退の結論を出すんじゃないか。出すべきと思う」と語った。村田は「もういいや、という感じではない」と現役続行に含みを持たせているが、進退については本田会長と話して決めるとしている。
同会長は試合直後の控室で村田が泣いていたことを明かし、「世界戦を実現させた周囲に申し訳ないという気持ちだったのでは」と心中を思いやった。だが、進退の結論が遅くなると再起への準備も遅れる。本田会長は「気持ちはやりたいんだと思う。もう練習を始めたいぐらいではないかな」と予想した。
WBAはメンドサ会長が判定の誤りを認め、再戦指令を出す予定。当初は22日にも出すとしていたが、本田会長が確認すると「(村田の負けとした)ジャッジ2人の判定を検証して25日に出す」と答えたという。本田会長は「2人への処分がなかったら絶対に再戦はやらない」と明言。エンダム―村田の勝者への指名挑戦者、ロバート・ブラント(米国)陣営からも「ひどい判定。先に再戦してくれ」と伝えられたことを明かした。また、日本ボクシングコミッション(JBC)もWBAに文書で抗議し、採点結果の再検証と2週間以内の回答を強く要望した。
村田にはWBOとWBCからも世界戦の“ラブコール”が届いており、再戦は選択肢の一つにすぎない。本田会長は「元々11月まで次はやらないつもりだった」と、再起する場合は早くても11月との見通しを示した。
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