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【浜田剛史の目】山中 被弾しても際立つ対応力

[ 2017年3月3日 08:18 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ   ○王者 山中慎介 TKO7回57秒 同級6位 カルロス・カールソン● ( 2017年3月2日    両国国技館 )

防衛に成功した山中
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 王座に就いて5年4カ月。12度目の防衛に成功して具志堅用高の持つ連続防衛記録にも迫った。山中の強さを支えるものは、一戦一戦、強い相手と戦い、打ち破ってきたことによる経験と実績、自信によるものだ。

 挑戦者のカールソンは、低い体勢からガンガンと左右を振ってくる典型的なメキシカンタイプの選手。山中が気をつけなければならないことは、不用意なパンチをもらってしまうことだった。序盤から山中が支配する展開だったが、想定内だったとはいえ、カールソンのしつこい右にやりにくさがあった。

 てこずりながらも5回に左と連打で2度のダウンを奪う。が、捨て身になったカールソンの反撃で山中も2度、パンチをもらった。6回もダウンを奪った後にパンチをもらってしまうが、今の山中は対応する力、立て直す力が際立っている。

 自分がやるべきことに切り替えて、7回に決着をつけたのは、これまで積み重ねた自信が大きかった。次の試合もこれまで通り、一戦一戦で臨んでもらいたいと思う。 (元WBC世界スーパーライト級王者)

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2017年3月3日のニュース