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黒木優子 KOで4度目防衛「勝って初めて涙が出そうになった」

[ 2016年6月6日 20:45 ]

KOで防衛し笑顔を見せる黒木優子

 ボクシングのWBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ10回戦は6日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・黒木優子(25=YuKoフィットネス)が挑戦者のWBC女子アトム級12位ノル・グロ(25=フィリピン)に8回2分9秒KO勝ちして4度目の防衛に成功した。

 序盤から右ジャブで試合をコントロールした黒木は左ストレートを何度も打ち込み、3回には左ショートで最初のダウンを奪うなど圧倒。8回にコーナーへ追い込みメッタ打ちにすると相手がたまらず座り込んで2度目のダウン。レフェリーがカウントアウトし、世界王者になってから初のKO防衛を果たした。

 “ボクシング界のゆうこりん”と呼ばれる黒木は約3週間前に腰を痛め「スパーリングを50ラウンドもやっていない。ほぼマスボクシングで」調整していたと明かした。さらに、試合3日前には福岡の自宅で転んで右手を突き、親指と中指が「折れたかもしれない。怖くて病院へ行っていない」状態で、苦手のサウスポーに挑んだ。最初にダウンを奪ってからは「腰のこともあって早く倒したかった」とタフな相手に大振りが目立ったが、最後はきっちりと仕留め「不安しかなかったので、勝って初めて涙が出そうになった」と照れた。

 活動範囲を広げるため今年からモデルボクサー高野人母美(協栄)と同じ事務所に所属し、東京進出第1戦を飾った。今後については統一戦も視野に入れており、「WBCの1位がWBA王者のオルティス(メキシコ)で、WBCから指名があれば統一戦になるかもしれない」と話した。

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2016年6月6日のニュース