山中「気合十分」KO予告 勝って米国進出実現だ
WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中慎介VSトマス・ロハス
(11月3日 ゼビオアリーナ仙台)
ダブル世界戦の前日計量が2日、仙台市内で行われ、4選手ともに一発でパスした。2度目の防衛戦に臨むWBC世界バンタム級王者・山中慎介(30=帝拳)は、終盤のKOを予告。初防衛戦で完封した元3団体統一スーパーフライ級王者ビック・ダルチニャン(36=オーストラリア)に続き、元WBC世界スーパーフライ級王者トマス・ロハス(32=メキシコ)を粉砕し、かねて熱望する米国進出をアピールする。
計量をリミットの53・5キロでパスした山中は、記念撮影で相手と対面。そして、背伸びしながら身長が1・5センチ高いロハスを見下ろすと「(向き合った時の相手の)目線が低くて、悔しかった。気合十分。必ず勝ちます。終盤にかけてKOを狙います」と宣言した。
対戦相手のロハスは通算12敗を喫しているが、04年3月のクリスチャン・ミハレスや07年9月のホルヘ・アルセ(ともにメキシコ)など世界的に名のある王者と対戦している試合巧者でもある。トレーナーの大和心氏は「相手は懐に入られる時、苦戦している」と分析。山中は上体を柔らかく使うディフェンシブなロハス対策に接近戦の練習を導入。スパーリングでは「中、中!」と懐に入るよう指示が飛び、近距離からの連打を何度も繰り返した。
ベルトを守れば夢の扉が大きく開かれる。海外志向の強い王者の今後について、帝拳の本田明彦会長(65)は「選手が望むようにしてあげたい」と容認する構え。ファイター型のダルチニャンに続き、技巧派のロハスを沈めれば「米国でやりたい」と熱望する山中の野望は一気に現実味を帯びてくる。
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