中畑清氏 白熱CS争い 4試合DeNAとの“直接対決”残す巨人にもチャンス

[ 2023年9月19日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル!】もうアレ、じゃないんだよね。阪神、優勝おめでとう。開幕前の順位予想。私は今年初めて巨人以外のチームを1位に入れた。そう、阪神だ。岡田監督の中に就任する前から「監督になったら、こう戦う」というビジョンができていたように感じたんだよね。

 イメージ通りの戦い。佐藤輝を三塁、大山を一塁に固定し、中野を二塁へコンバートしてさ。鳥谷をショートに入れ、藤本を二塁、今岡を三塁に回して優勝した2005年の再現。打順も含めて柱になる選手は動かさず、個々の役割分担を明確にした。

 故障者が出ても慌てず騒がず。抑えの湯浅が離脱したら岩崎、正捕手の梅野がケガをしたら坂本がきっちり穴を埋めた。そらそうよ、と言われそうだけど、岡田監督の手腕、お見事でした。

 こんなに早く阪神が優勝を決めても、18日のセ・リーグは3試合全てが白熱の延長戦に突入。あらためてCSの存在の大きさを感じるね。CSがなかったら単なる消化試合がこれだけ盛り上がるんだから。

 結果は2位の広島が6点差を追いつき、9回に1点勝ち越しながら抑えの栗林が追いつかれ、延長11回サヨナラ負け。敵地甲子園で2試合連続の接戦を制した3位・DeNAとの差は2ゲームになった。4位の巨人は2試合連続サヨナラ勝ちで3位に2・5ゲーム差に食らいついている。

 DeNAは2位の可能性も出てきたし、ともに10試合を残す巨人との戦いについても有利だと思っている。ここに来て先発が安定してきたし、シーズン途中から抑えに回った森原がひょうひょうとした表情で安定した投球を続けている。

 巨人は勢いがあるように見えるけど、17日は久々に登板した大勢、18日は中川が9回に追いつかれての2試合連続サヨナラ勝ち。勝ちパターンの継投で逃げ切る試合ができてないんだよね。

 ただ、巨人にもチャンスはある。残り10試合中4試合が直接対決なんだ。24日からのハマスタ3連戦と、順調に試合を消化すればともにシーズン最終戦となる10月4日の東京ドーム。全部勝ったら、ひっくり返して逆に1・5ゲーム上に行ける。最終戦までもつれ込むことになったら最高だよね。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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