ソフトB・石川 “心を燃やせ“ 4日に因縁のオリックスと今季初対決 千賀のメジャー初勝利に刺激

[ 2023年4月4日 06:30 ]

ダッシュを行うソフトバンク・石川(撮影・中村 達也)
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 心を燃やせ!開幕3連勝を収めたソフトバンクは、4日からオリックスと3連戦を行う。先陣を切るのは石川柊太投手(31)。3日にペイペイドームで行われた投手練習では、昨季リーグ優勝を寸前でさらっていった宿敵を今季初対決で叩くと闘志を燃やした。海の向こうで昨季までの僚友・千賀滉大投手(30)がメジャー初勝利を挙げたのを刺激に、開幕からの連勝を伸ばすと意気込んだ。

 マジック1で臨んだ昨シーズン最終日(10月2日)に逆転優勝を許したオリックスとの今季初対決。石川の心は登板前日から点火しそうだった。

 「やっぱり心を燃やしていかないといけない。鬼滅をまた読み始めたんですけど、心を燃やしていかないと。諦めない、くじけない心を大事にしたい」

 「心を燃やせ」はアニメ「鬼滅の刃(やいば)」で登場した名セリフ。人を食らう鬼を倒すための組織「鬼殺隊」の煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)がこの言葉で隊員を鼓舞した。オリックスには昨季チームが10勝15敗と負け越し、自身も5試合登板で1勝2敗、防御率4・18と苦戦したが、「抑えることに集中する」と自分を奮い立たせた。

 心を燃やす材料は元チームメートの頑張りだ。ともに育成出身で切磋琢磨(せっさたくま)したメッツ・千賀がメジャー初登板で初勝利をマーク。試合開始時間が日本時間の3日未明だったため「千賀には“寝るね、試合が近いから”」と連絡し、リアルタイムの観戦は断念したというが、朝起きるとすかさずチェックした。「千賀らしいピッチング。初回は危なかったけど、そこからきっちりまとめるみたいな。いろんな思いがあったと思う」と記念の1勝を自分のことのように喜んだ。千賀からは「お互い、いい一年にしよう」と言葉をもらい士気は高まった。

 自チームは千賀が抜けたが、対するオリックスは吉田正尚が今季からレッドソックスでメジャー挑戦。打線の鍵だった巧打者がいなくなったが、「それ以外のメンバーが手ごわいのも重々、承知している。代わりに森も入ってきているので本当に油断ならない」と気を引き締めて臨む。

 石川は「馬鹿になるしかないですね、マウンドで」と自分に言い聞かせた。「馬鹿になれ!」は、燃える闘魂こと昨年10月に死去した元プロレスラーのアントニオ猪木さんの名言。今季初登板を前に闘魂も注入した。燃えに燃えて打倒・オリックスに挑む。(森 寛一)

 ▽鬼滅の刃(きめつのやいば) 吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏の漫画で、鬼に家族を殺されて妹を鬼にされた主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、妹を人間に戻すために鬼と戦っていく物語。2016年2月から20年5月まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載。コミックスは全23巻で、累計発行部数は1億5000万部を突破している。20年10月公開の「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は、日本映画で初めて興行収入400億円超えを達成した。テレビアニメ第3期「刀鍛冶の里編」は、9日からスタートする。

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