日大三・小倉全由監督が勇退 甲子園通算37勝、全国制覇2度の名将 選手たちへの最後の言葉は

[ 2023年2月9日 18:00 ]

日大三野球部全部員に今春限りの退任を伝える小倉監督
Photo By スポニチ

 2度の全国制覇を含め甲子園通算37勝を挙げた日大三・小倉全由(まさよし)監督(65)が9日、退任を発表した。

 65歳を迎えたため、3月限りで同校を定年退職することを同日、全選手に伝えた。後任監督には三木有造部長(48)が就任する。

 午後3時半、小倉監督は1~3年生部員73人(マネジャー含む)を同校野球部施設に集めると「3月に65歳になるので監督を辞めることを、まずみんなに伝えたかった」と報告。昨夏の西東京大会は宿敵・東海大菅生を下して22度目の聖地挑戦となっただけに「オレの最後の夏に3年生が甲子園に連れて行ってくれた。2年生、1年生もしっかり支えてくれた」と改めて感謝した。

 最後に全員の顔を見渡し「卒業してどこに行っても何事にも一生懸命取り組むこと。一生懸命やれば必ず自分にプラスになるし、その姿を見て後押ししてくれる人がいる」と力を込めた。

 最近は両ヒザ、両腕を痛めノックもままならなかったが「16、17、18歳と一番純な世代とつながることができた。年は年々離れていくけど、自分が熱く指導したことを選手が認めてくれたから、ついてくれたんでしょうね」と感慨深げに38年間の指導者人生を振り返っていた。 

 小倉監督は日大三-日大を経て1981年から23歳で東京・関東第一の監督に就任。85年夏の甲子園に出場し、8強に導くと87年選抜では三輪隆(元オリックス)らを率い準優勝に導いた。

 一度は成績不振を理由に退くが、92年に監督復帰後、97年に母校の日大三野球部監督に就任。2001年夏の甲子園ではチーム打率・427(当時歴代最高)の強力打線で頂点に輝くと、11年夏も高山俊(阪神)横尾俊建(楽天)らを擁し、全試合2桁安打の猛打で2度目の全国制覇を果たした。

 関東第一、日大三を合わせ、甲子園春夏通算22度出場。池田(徳島)の蔦文也監督に並んで歴代9位タイとなる37勝を挙げ、全国制覇2度、準優勝と4強入りをともに2度ずつ果たした。

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月9日のニュース