日本ハム・根本 初の開幕1軍入りへ猛アピール成功 武田勝C直伝チェンジアップで幻惑

[ 2022年2月7日 05:30 ]

紅白戦で好投した根本(撮影・高橋茂夫)
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 北海道白老町出身の日本ハムの2年目左腕・根本悠楓投手(18)が、自身初の開幕1軍入りへの猛アピールに成功した。6日にBIG組(1軍)キャンプで行われた1死満塁での条件付きの紅白戦で、打者6人を相手にわずか1安打2三振と好投。昨秋キャンプで武田勝投手コーチ(43)から伝授された宝刀・チェンジアップを武器に、1軍の打者を幻惑した。

 限定された打者6人全てが1点リードの1死満塁。一瞬たりとも気が抜けない場面にも、マウンドの根本は落ち着いていた。最後の打者・高浜は、フルカウントから外角低めの142キロ直球で見逃し三振。「しっかりと腕を振って投げられたので、打者の反応も結構、差し込まれていた」と、進化が詰まった25球を振り返った。

 “新球”で1軍の打者陣を幻惑した。先頭の中島、続く古川裕はともに内野ゴロで併殺に打ち取り、3人目の杉谷は直球で空振り三振。この日登板した全投手は打者3人で交代するルールのため一度マウンドを降りたが、2度目の登板では万波に四球、続く難波には中越え2点適時打も、安打はその1本だけ。「思っていたところに落ちた」と話すチェンジアップを効果的にちらつかせ、最後は勝負球の直球が生きた。

 1年目の昨季は2軍で12試合に登板し、1勝1敗で防御率は1・82。直球とスライダーを主体に組み立ててきたが「2つ(の球種)では気持ち的にもきつくて」と、昨秋に武田投手コーチにチェンジアップの指導を受けた。現役11年間で244試合に登板して82勝を挙げた同コーチの伝家の宝刀を伝授され、投球の幅は間違いなく広がった。

 それでも、1軍の打者はまだ調整段階。この日の結果だけで一喜一憂はしない。根本は「何球か置きにいった感じの球は前に飛ばされていたりしたので、そこは反省ですね」と口元を引き締める。苫小牧中央から20年ドラフト5位で入団した2年目の伸びしろは十分。目の前の打者へ集中した先に、開幕1軍切符は届くはずだ。(清藤 駿太)

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2022年2月7日のニュース