【阪神新コーチに聞く・藤井康雄1、2軍巡回打撃コーチ(上)】佐藤輝はここぞで打つ主軸になって

[ 2021年11月27日 05:30 ]

<阪神鳴尾浜追加練習> 練習前、藤井コーチ(左)のアドバイスを受ける佐藤輝 (撮影・後藤 大輝) 
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 阪神が来季、17年ぶりにV奪回するためには、何が必要なのか。「コーチに聞く」の第2弾は、今秋から新任した藤井康雄1、2軍巡回打撃コーチ(59)を直撃した。 

 ――多くのファンが佐藤輝のレベルアップを期待している。現時点で彼をどう見ているのか教えてほしい。
 「飛ばす能力、コンタクトする能力はシーズンを見ていたらあると思う。スーパースターになる選手。そういう星のもとに生まれている選手ではないのかなと思いますけどね」

 ――そのスーパースターを目指すために、打順をどうイメージしているのか。
 「クリーンアップを打てる選手。やっぱり日本人でクリーンアップを形成できれば、チームはずっと安定して強い時代というのは続くと思う。それをつくっていけたらいいかなと思います」

 ――今季は24本塁打を打った。来年はどのくらい本塁打を打てると思っているのか。
 「やっぱり目標がホームランバッターであるのならば、最低30本からでしょうね。さらに、そこからプラスアルファという選手になってほしい」

 ――30本塁打以上打つ素質は十分あると見ていいのか。
 「あれだけ飛ばせてスイングの速さを見ていると、30、40本というのはみんなも期待する。本人も期待するだろうし、そのあたりは数字を決めちゃうというよりも自分のスイングができれば、ちゃんとボールは飛んでいくよと。答えは打球が知っているよというような感じで。飛距離は分かっているわけだから。普通の彼のスイングができたらホームランというのは普通の話。それをいかに自分のスイングで400打席ぐらいの中でできるか」

 ――豪快な空振りも多いが。
 「もちろん、経験を積んでいけば、減ってくると思いますよ」

 ――佐藤輝の長打力と打率の両立というのは可能なのか。
 「自分はプルヒッターで引っ張りしかできなかったので、打率は残らなかった。でも佐藤輝は反対方向にしっかりボールが飛んでいくので、そういう意味では打率も残せるのではないかな。それができると、反対方向にも本塁打が出る。要は普通に自分の形でスイングできれば、ポイントだけの違いでレフトに飛んでいったり、ライトに飛んでいったりというふうになる。そう思っている」

 ◇藤井 康雄(ふじい・やすお)1962年(昭37)7月7日生まれ、広島県出身の59歳。泉州からプリンスホテルを経て86年ドラフト4位で阪急(現オリックス)入団。プロ野球歴代3位タイの満塁本塁打14本など通算1641試合で打率・252、282本塁打、861打点。02年の現役引退後はオリックス、ソフトバンクで指導しスカウトも務めた。20年6月に関西創価硬式野球部コーチに就任。

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