史上初の6試合連続2点差以下 歴史に残る名勝負の最後は5時間ゲーム締め マクガフが初勝利

[ 2021年11月27日 23:49 ]

SMBC日本シリーズ2021第6戦   ヤクルト2―1オリックス ( 2021年11月27日    ほっと神戸 )

<日本S オ・ヤ(6)>最後を締めたマクガフ(中央左)と抱き合って喜ぶ高津監督(撮影・椎名 航)
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 ヤクルトが今シリーズ初めて突入した延長戦を2―1で制してオリックスに1点差勝ち。対戦成績を4勝2敗として2001年以来20年ぶり6度目となる日本一に輝いた。1―1で迎えた延長戦ラストの12回、2死二塁から代打の切り札・川端慎吾内野手(34)が左前に決勝タイムリーを放った。なお、セ・リーグのチームが日本シリーズを制するのは2012年の巨人以来9年ぶり。20年前にリリーフエースとしてリーグ最多のシーズン37セーブを挙げ、胴上げ投手となった高津臣吾監督(53)は前年のリーグ最下位から就任2年目で一気に頂点へと上り詰めた。

 ヤクルト、オリックスともに昨季まで2年連続リーグ最下位で、前年最下位だったチームがともにリーグ優勝するのは史上初。両チームの日本シリーズでの対戦は1995年以来26年ぶりで、同学年のヤクルト・高津監督とオリックス・中嶋聡監督(52)は26年前ともに選手として対決していることなどで注目された今回は最初から最後まで熱戦が続き、歴史に残る名勝負となった。

 ヤクルトは開幕戦で20歳右腕・奥川が7回1失点と好投しながら守護神マクガフが9回に1死も取れずに3失点して衝撃的なサヨナラ負け。だが、第2戦で24歳左腕・高橋が日本シリーズ初登板でプロ初完投初完封という史上初の離れ業をやってのけると流れが変わった。第3戦はエース小川が6回3失点と試合をつくると、石山がイニングまたぎの完全救援を見せ、それまで11打席無安打だったサンタナがシリーズ初安打となる逆転の決勝2ラン。高津監督が信頼をもって送り出したマクガフもセーブを挙げた。

 第4戦は41歳左腕・石川が6回を自責ゼロの1失点に抑えてプロ20年目にして日本シリーズ初勝利。第5戦は主将を務める山田が8回に起死回生の同点3ランを放ったが、直後の9回にマクガフが先頭の代打ジョーンズに痛恨の勝ち越しソロを被弾。高津監督の史上初となるバースデー日本一を達成することはできなかった。

 だが、今シリーズで初の屋外開催となった第6戦。気温7度の寒さの中で行われた決戦は初の延長戦に突入し、ヤクルトは延長12回に川端が決勝打。マクガフが10回から3イニングの回またぎを無安打に抑えた。マクガフは日本シリーズ初勝利。1勝2敗2セーブという結果だった。

 【ヤクルトのSMBC日本シリーズ2021試合結果】

 ▽第1戦(京セラD)
●ヤクルト 3―4 オリックス 敗戦投手:マクガフ

 ▽第2戦(京セラD)
○ヤクルト 2―0 オリックス 勝利投手:高橋

 ▽第3戦(東京D)
○ヤクルト 5―4 オリックス 勝利投手:石山、セーブ:マクガフ
 ▽第4戦(東京D)
○ヤクルト 2―1 オリックス 勝利投手:石川、セーブ:マクガフ

 ▽第5戦(東京D)
●ヤクルト 5―6 オリックス 敗戦投手:マクガフ

 ▽第6戦(ほっともっと神戸)
○ヤクルト 2―1 オリックス 勝利投手:マクガフ

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2021年11月27日のニュース