ダルビッシュ 中田翔と騒動後に電話も「動揺した」 古巣・日本ハムには愛こその苦言「喝です」

[ 2021年8月28日 11:43 ]

パドレスのダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(35)が28日、自身のブログを更新。日本ハムで暴力沙汰を起こし、巨人にトレード移籍した中田翔(32)について言及した。

 日本ハム時代のチームメートだった中田について「2007年ドラフト1位でファイターズが獲得した時はチームメイトになるのが凄く嬉しかった記憶があります。2008年に初めて会い、見かけによらず愛嬌があり憎めないいい子だったのですぐに仲良くなりました」と回想。

 「そんな中田も今年で14年目です。キャプテンとして4番としてチームを引っ張ったり、杉谷をいじったり、でも子供には凄く優しかったり。中田には素晴らしいお母様がいるのですが、入団当初からお母様を大事にしているのは凄く伝わっていましたし、お母様はやんちゃな中田を心配していた記憶があります。テレビ番組でも放送されていましたが広島遠征では実家にたくさんのチームメイトを招き、お母様も交えて食事をするリーダーらしい部分とお母様を安心させたいという優しい部分を見せていましたよね」と中田の素顔を振り返った。

 そんな中で飛び込んできた中田の不祥事。「中田が何を思ったか後輩をぶん殴ってしまったというニュースを見た時はびっくりしました。どういう理由であれ暴力は良くないですよね。これは中田がしっかり被害者に対して誠心誠意謝罪するべきでしょうし、本人もしっかり反省し2度と繰り返さないようにすることが大事だとは思います」と言及した。

 一方で、「ファイターズで謝罪会見せずに読売ジャイアンツにトレードした球団フロントには喝ですよ。これはいくら大のファイターズファンであり、ファイターズ愛が深い自分でさえ喝です」と心境を吐露。「だって自分は球団ロゴをバックに見たことないぐらい申し訳なさそうに謝罪している中田を見たいですし、ファイターズのユニフォームを着てホームラン打ったのに肩身狭そうに俯き加減にベースをまわる中田を見たい。さらには普段敬語を使わない年上の人たちに対してギクシャクした敬語を使う姿を見たいわけです」と中田に責任の重さを感じさせなければならないとした。

 「でもファイターズファン、ファイターズ、チームメイト、家族、友人、応援してくれる人たちのために野球を辞めたくなっても、身体が痛い時も自分を鼓舞して試合に出続けてきた中田を知っていて、好きだからこそ中田にとってもファンの方々にとってもいい時の中田の記憶で終わらせてあげたいっていう中田、ファイターズファンへの球団フロントなりの両者への愛があったのかもしれないって思わずにはいられないんですよね」と両球団の思いにも理解を示した。

 日本ハムに対しても「あと環境を変えてあげることでマンネリ化した日常からくる、だらけている部分を正してあげたかったとかもあるのかなって。そういう観点から見ると一ファイターズファンの自分は球団から自分達への愛を感じられたりするんですよね。あとファイターズが臭いものにはすぐフタをして、後は知りませんという球団ではないのは自分はよく知っています。入団1年目からファンがいない所で、選手たちに一生懸命ファンの方々の存在がいかに大事か、コミュニケーションを取る重要性を熱く語り、教育する球団です。試合後ベンチにペットボトルなどのゴミをちょっとでも忘れるとどんな選手にも注意する球団です」とした。

 騒動直後には中田に電話したことも明かし「知らないうちに中田も33歳で4人の子供の父親ですよ。なんか知らないうちに大人になっていてびっくりしました笑」と時の流れの速さを実感するとともに、「自分が動揺してしまってなんかうまく話せなかったなぁ…まぁ今は謹慎期間が短いぞとかの意見もあって、まぁ確かにそういう気もするけれども読売ジャイアンツは使うという決断をしたわけですからその決断を見守るしかないかなと自分は思っています」と述べた。

 「繊細な中田の事やから人前に出るのも嫌になっているでしょうし、でもその中一生懸命試合に出ている中田、その中田を励ましながら悲しい思いをしながらも支えて毎日送り出す中田の奥様を自分は応援したいなぁと今は思っています。でも中田より被害を受けた選手を100倍応援します」とした上で、これを機に「暴力反対Tシャツ作ろうかな。皆様、もし発売されたら是非着用していただいて中田をいじりに球場に行ってあげてください」とダルビッシュらしい叱咤激励のメッセージを締めくくった。

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