日本ハム・ドラ1伊藤 プロ最悪5失点、最短4回1/3KO…再起へ直球見直し誓う

[ 2021年5月22日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム1ー7西武 ( 2021年5月21日    メットライフD )

<西・日>5回、降板し、ベンチでグラブを投げる伊藤(撮影・吉田 剛)
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 日本ハムの伊藤大海投手(23)が21日、西武戦でプロ最短の4回1/3、ワーストの5失点で4敗目(1勝)を喫した。1―1の5回に自らの暴投も絡み、1死二、三塁となった場面で、中村剛也内野手(37)に全球変化球勝負を挑んで決勝の2点二塁打を浴びたことを猛省。今季7試合で1試合平均の援護点が2・3点と悲運の新人右腕は、原点回帰で直球を見直すことを誓った。

 伊藤の全投球に占める直球の割合は35・9%。今季7試合目で、試合別での直球の割合は過去最少だった。「慎重になりすぎて、変化球に頼りすぎた。これだけのレベルの打者になると、いくらいいスライダーといっても合わせるだけの力がある。真っすぐがあっての変化球」。その象徴的な場面が5回に中村に決勝打を許した、1死二、三塁の場面だった。

 初球からスライダー、フォークと続けて2球で追い込んだが、3、4球目のカットボール、スライダーは見逃されてカウント2―2。5球目のフォークが暴投となって二、三塁とされ、6球目のカットボールを左越えに運ばれた。3回無死一塁の中村との対戦では内角高めへ直球を3球続けて最後はフォークで投ゴロ併殺打に打ち取っていただけに、5回は真っすぐを投げきれずに対応された形だ。打たれたカットボールについては「曲がりも高さも悪くない」としたが「スライダー、フォークを投げて追い込んで、手詰まりで最後カットボール。あそこで真っすぐを投げられると三ゴロ、遊ゴロになるかもしれない。前後の球をもっと意識して、真っすぐをしっかり投げられるようになりたい」と反省した。

 先発ローテーションの再編で前回登板の14日のソフトバンク戦からカード初戦を託された。ソフトバンクは石川、西武は高橋といずれも開幕投手との投げ合いだ。今季伊藤の登板試合7試合の1試合平均の援護点が2・3点。エース級との対戦が続く限り、今後も打線の大量援護は望めない。「(カード初戦の)金曜日で回るということはエース級の投手と当たることがもちろん多くなる。エース級の投手に育ててもらえるような投球を続けていきたい」と前向きに捉えた。

 マウンドを降りる際は悔しさたっぷりだったが、試合後は気持ちを落ち着けてこう言った。「今日は悔しいというより気づきの方が大きいかな」。この反省を糧にエースへの道を駆け上がっていく。(東尾 洋樹)

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2021年5月22日のニュース