阪神 4.2活動再開不透明も…甲子園早期解放へ 同席4選手は「今のところ悪い報告はない」

[ 2020年3月30日 05:30 ]

>新型コロナウイルス終息を願って書き込まれた、甲子園球場近くの素盞嗚神社の絵馬(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・谷本修球団本部長(55)が29日、逆風の中でも全力で活動再開を目指す姿勢を強調した。球団内から新たな体調不良の報告はなく、新型コロナウイルス感染を確認された藤浪ら3人を含む計7選手が参加した14日の会食からウイルス潜伏期間の目安とされる2週間を経過していることもあり、万全の対策の上、可能な限り早く練習施設を開放させたい意向を示した。

 下を向いているわけにはない。26日に決めた活動停止は4月1日まで。感染拡大の防止を大前提とした上で谷本球団本部長は閉鎖中の甲子園や鳴尾浜両球場のグラウンドなど球団施設を可能な限り早期に開放させたい意向を示した。

 「外(屋外)だと全然濃厚接触じゃなくて、ピンピンしている人は(活動停止が)明けたら使わせてもいいのかなと思ってるんです。一番(の問題)はトレーニング施設。球団以外のジムは濃厚接触があり得る禁止区域。では、自社(球団の)のジムを使うにはどうしたらいいか?と質問し、前向きな返事もいただいている。『時間を空けて、距離を取って、使った後は消毒して使っていただければ大丈夫』と、地域のアドバイザーのコメントもいただいてる」

 選手は自宅練習を強いられ、4月2日からのチームとしての活動再開の見通しは不透明のままだ。個別練習としてでも球団施設を使いたい選手は多く、特に自宅で難しい体作りには甲子園や鳴尾浜のトレーニング室が最適。一般的に感染危険度が高いとされる屋内施設だけに万全の対策を施した上で早期の使用可能を進める考えだ。

 14日の会食で藤浪らと同席した4選手については「今のところ悪い報告はない」と明言した。既に全選手が自宅待機中で、症状が出ない限りPCR検査を受ける予定もない。ウイルス潜伏期間は最大で14日間程度という説もあり、球団としても医学的情報を集め、活動再開時期を模索していく方針だ。

 「医学的なことも確認したい。3月14日というと2週間以上前のことなので、感染したと仮定したら、何日間抜けないのかとか。潜伏期間を週明けに聞いていきたいと思います。今(症状が)出ていなければ、そこ(会食)にいた人も大丈夫と、ある程度みなしていいのかなと」

 現役選手の感染で厳しい情勢が改めて浮き彫りになった一方、現時点で4月24日の開幕を目指す方針に変更はない。4週間を切り、準備期間も限られる。何より開幕前の大事な時期に休止が長引けばチームのデメリットは大きい。細心の注意を払いながらも、1日でも早い事態の終息と活動再開を望んだ。(山添 晴治)

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