日本ハムドラ7片岡 初の1軍で途中出場2点打&盗塁 栗山監督「楽しみな部分はある」

[ 2020年2月19日 05:30 ]

練習試合   日本ハム5―0韓国・サムスン ( 2020年2月18日    名護 )

韓国・サムスンと練習試合で快足アピール!!7回2死二、三塁、今井の2点適時打で生還した片岡(撮影・高橋茂夫)
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 走った。とにかく全力で走った。日本ハムのドラフト7位・片岡(東日本国際大)は、ただひたむきにアピールした。

 韓国・サムスンとの練習試合。途中出場で見せ場は7回だ。2死満塁で一塁塁審の足に当たる幸運な内野安打で2者を還した。その直後の2死一、三塁で初球スタート。「“行けたら行こう”と。盗塁の練習はあまりしてなくて、とにかく全力でと思った」。タッチをかいくぐって二塁を陥れると、続く今井の右前打で楽々とホームイン。育成選手出身で「足」で侍ジャパン入りしたソフトバンク・周東ばりに、売り物の快足を見せつけた。

 国頭の2軍キャンプから3選手が呼ばれ、片岡にとって初の1軍の舞台。当初出場の予定だった16日のヤクルトとの練習試合が雨で流れ、再び巡って来たチャンスだった。そこで3打数1安打2打点に1盗塁。「自分の特長を出すのが野球選手として大事。楽しみな部分はある」。栗山監督もそう目を細めた。

 このユニホームで躍動するのは、道産子の片岡には12年越しの夢だった。小学6年のときファイターズJrのセレクションを受け、3次選考で落選。それが昨年、ドラフト7位で指名された。しかも当時のJrチームの監督だった白井康勝氏が担当スカウトだった。「不思議な縁ですよね。まだまだだけど、いろいろ経験を積んで頑張ってもらいたい」。この日、名護で試合を見守った白井スカウトは感慨深げに言った。

 もちろん、1軍への道は険しい。4回の守備からの出場で先頭打者の左翼線への打球を二塁打にし、金子野手総合コーチから「準備不足で一歩目が遅れた」と指摘された。反省と収穫の一日。2軍キャンプでは午後7時半に就寝する日もあるという。「いい意味で野球漬けです」。憧れだったユニホームで、片岡の奮闘は続く。 (秋村 誠人)

 ◆片岡奨人(かたおか・しょうと)
 ☆生まれ&サイズ 1997年(平9)11月16日生まれの22歳。八雲町出身、門別育ちの道産子。高校(札幌日大)卒業まで北海道で過ごした。1メートル84、78キロ。
 ☆投打&身体能力 右投げ左打ち。50メートル走で6秒を切る快足と遠投110メートルの強肩が売り物。
 ☆名前の由来 父・徳人さんが、野球に関係する名前を考えて「ショート(遊撃手)」と読める「奨人」と命名。ただ、ショートはシニ ア時代に強力ライバルの出現で諦めて外野に転向した。
 ☆憧れ 趣味の動画観賞で見るのが総合格闘家・朝倉未 来の動画。「何でも一人でできる。そういう人の考え方 に憧れます」。キャンプでも自由時間は動画観賞して気持ちを奮い立たせている。

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