巨人 47都道府県にOBスカウト構想 「金の卵」発掘へ

[ 2019年12月13日 05:30 ]

ハワイのウエルカムパーティーであいさつする巨人・原監督
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 目指すは47都道府県網羅だ。優勝旅行で米ハワイ州に滞在中の巨人・原辰徳監督(61)が11日(日本時間12日)、球団OBに協力を要請し、全国各地にスカウトを置く構想が進んでいることを明らかにした。早ければ来季の開幕前から実施。これから人選に入り、志望するOB会員の面談も行って協力を仰ぐ予定だ。地元住民しか分からない「金の卵」を発掘する。

 北は北海道から南は沖縄まで。原監督は、全国各地のスカウトが地元の野球少年を発掘する日を思い描いた。すでに候補者名簿も作成され、「進んでいる」とした大規模な構想。「OBの方はアマチュア野球に凄く精通している。協力してくれる人を募って立候補してもらい、何人か(選ぼう)と思っている」と明かした。

 この日は午前7時から自身がゴルフコンペを主催。夜はウエルカムパーティーに首脳陣、選手、スタッフとその家族約270人が出席し、壇上で「ジャイアンツファミリー」と称した。全体としては2、3カ年計画だが、球団は早ければ来季の開幕前に地域スカウト「第1弾」誕生へ動いている。全国各地に「家族」が増える。

 狙いは「金の卵」の早期発掘だ。少年野球あるいは中学時代から、地元に住んでいるからこそ分かるスター候補生を調査。数年後のドラフト戦略につなげていく。性格も熟知することができ、「金の卵の時から見ている人たちが“こういうふうに、こうやって成長してきたよ”と言えば説得力がある」と説明した。

 もう一つの狙いもある。指揮官は「地域の野球振興にもつながる」と言った。巨人の肩書を持つスカウトが訪れれば、おのずと子供たちのモチベーションも上がる。「スカウトの下にネットワークができる。オーバーに言えば“生まれたときから知ってる”みたいに」。ソフトバンク・周東のような一芸に秀でた「掘り出し物」にも巡り合える。

 球団による人選に加え、今後はOB会会員の中から立候補を募り、面談を経て選定する見込みだ。東京五輪の聖火ランナー候補に挙がり、全国に希望の光をつなぐ原監督。将来的には47都道府県でのスカウト設置が理想で「そのようになれば一番いい。OBの方たちと我々が一体になるというのは大事なこと」と見据えた。

《千賀をソフトに「推薦」したのはスポーツ店店主》 地域スカウト構想について大塚淳弘球団副代表編成担当も言及した。ソフトバンク・千賀が地元スポーツ用品店店主の推薦を受けて育成選手でプロ入りした例を挙げ「“こういう選手がいますよ”というのを、その人が交渉するのではなく、見に行く」と説明。作成中の候補者リストは原監督もチェック済みで「各県に何人かずつ。あとは誰にするか」と話した。

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