日本ハム・清宮、200万円増更改 来季は「チームも個人も一番がいい」あらゆるものを「獲る!」

[ 2019年11月28日 05:30 ]

来年の抱負をボールに書いた清宮(撮影・高橋茂夫) 
Photo By スポニチ

 日本ハムの清宮幸太郎内野手(20)が27日、札幌市内の球団事務所で200万円増となる年俸2000万円で契約を更改した。17年11月の新入団発表時に入場曲を奏でてもらったバイオリニスト・大平まゆみさん(62)が、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を公表。清宮は激励のサイン入りユニホームを贈ったことを明かし、勇気づける来季の大活躍を誓った。

 プロ野球選手には勇気を与える力がある。清宮はそれを信じているからこそ、会見で力強く言葉を紡いだ。ALSの可能性が極めて高いと診断され、コンサートマスターを務める札幌交響楽団を今月で退団すると20日に発表した大平さんに向けたメッセージだ。

 「僕たちの(新入団発表会見での)門出、旅立つという時に素晴らしいもの(バイオリンの音色)を添えていただいた。今度は僕たちが応援する立場だなと感じている。僕たちの姿を見て、少しでも希望を感じ取っていただければ幸いです」

 2年連続増額で契約更改したが、「悔しいのひと言」という不本意な年だった。出場試合数は1年目の53から81に増加も、本塁打は1年目と同じ7本で打率は・204。来季の抱負に「獲る」と記した大砲は「チームも個人も一番がいい。あらゆるものを奪取して獲れれば」と日本一とタイトル獲得を掲げた。

 今年3月は右手有鉤(ゆうこう)骨の骨片摘出手術。10月には右肘関節形成術を受け、現在もリハビリ中だ。過去2年は故障などで春季キャンプを完走したことがなく、「まず春のキャンプを100%で過ごす。ケガをしない体をつくりたい」と力を込めた。

 交渉の席上で球団から「チームを引っ張ってくれ」と期待をかけられた。「チームを引っ張る存在になりたい。“清宮なくして優勝はなかった”と言ってもらえるシーズンになれば」。今でも会見場となった大倉山ジャンプ場に響いたバイオリンの音色は忘れていない。来季は清宮が球場に快音を響かせる番だ。(東尾 洋樹)

続きを表示

2019年11月28日のニュース