阪神・西勇輝からドラ1純矢へ「親戚心」エール「1年目からしっかり結果が出るように」

[ 2019年11月9日 05:30 ]

阪神・西勇輝
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 阪神の西勇輝投手(28)が8日、ドラフト1位指名の西純矢投手(18=創志学園)に「高卒新人の心得」を伝授したことを明かした。同姓で遠戚でもあり、ドラフト以降に連絡を取り合い「1年目からしっかり結果が出るように」と激励。甲子園室内で自主トレにも努め、共闘する日を心待ちにした。

 他人とは思えない。同じ高卒でプロ入りする西純矢に西勇輝の親心ならぬ「親戚心」が動いた。ドラフト後にすぐに「おめでとう!」と祝福を入れ、以降も何度も電話。早くも自らの経験を踏まえた助言を与えていることを明かした。

 「向こうから連絡が来たので。電話した方が早いかなと思って。体づくりをして“3年目に出てきたらいいや”とかじゃなく“1年目からしっかり結果が出るように”とは言いましたね」

 ドラフト1位の鳴り物入りで入団して来る純矢とは違い、自身は08年3位でオリックスに入団。それでも1年目から勝負という気持ちは、最初から持っていた。「それは思っていましたね。何年後とかは分からないじゃないですか。ケガしたりとか」。実際に1年目の終盤に初昇格。9月21日の楽天戦で中継ぎとしてプロ初登板を果たし、1回打者3人を見事に抑えた。3試合で計4回無失点。高卒新人として確かな足跡を残した。

 「どんな形でもいいから、1軍で投げることに意味があると思う。1日でも早く1軍で出られれば、経験が人とは違う。大事なことやと思う」

 もちろん18歳に必要以上のプレッシャーをかけるつもりはない。「焦らずマイペースでやれとは言いました。1軍を目指しすぎて練習量が多くなったりとか。練習内容も大まかには言いました。こういう感じでやったらいいのではと、参考程度にね」。入団後も、何でも相談できる兄貴分としてサポートしていく心づもりだ。

 今季は自己最多の172回1/3を投げ、チームトップの10勝(8敗)。シーズン終了後は約2週間のノースロー期間をつくり、フル回転の疲れを癒やした。甲子園室内で調整するなど既に来季への準備は開始。血縁もつながる新たな後輩の出現も刺激に変え、「しかも同じ球団。うれしいこと。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)できればいいと思います」と共闘を待望した。「ダブル・西」が猛虎の先発陣を支える日も、そう遠くはないかもしれない。(山添 晴治)

 ▽西勇輝の1年目
 オリックス1年目の09年はウエスタンリーグで先発、救援の両方で経験を積み、18試合3勝2敗、防御率3・44。9月20日に初昇格した。翌21日の楽天戦で2―9の7回に3番手で初登板し、1回11球で3者凡退。以降もいずれも劣勢で登板し、25日のロッテ戦で1回、29日の日本ハム戦で2回を無失点。シーズン終了まで1軍で過ごして勝敗は付かず、被安打0で終えた。

 ○…球界でも珍しい遠戚同士の同姓投手の誕生に球団も注目している。2人の西のコラボグッズ製作について営業担当社は「既に検討しています」と説明。実現は西純矢がある程度の結果を残してからになりそうだが、西勇輝も乗り気だという。また、登録名ついては勇輝は「何も聞いていない」と前置きしながら「フルネームでいくんちゃいます? お互いに。3文字やし」と予想。「向こうがフルネームで、僕が変えないのか。自分的には何でもいい」と無頓着だった。

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