巨人 元木ヘッドがスパルタ指導!日本一へ「甘さ」排除「文句あるのか!」

[ 2019年11月9日 05:30 ]

大声を出しながらノックをする元木ヘッド(撮影・森沢裕)
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 本塁後方の司令塔から目を光らせた。原監督と並んで座る巨人・元木ヘッドコーチの声が響く。「行ってこい!」。バントで2度ファウルした若林が、山本が、右翼ポールへ往復で走る。罰走だ。

 宮崎秋季キャンプ3日目で初の実戦形式。1死一、三塁などを想定したバント練習が行われた。「たかだかあんな距離だけれど、屈辱だよね。ファンの前で恥ずかしい。でも自分の失敗だし、文句は言えない」。一球一球に緊張感が走った。

 6年ぶりに出場した今季の日本シリーズ。指揮官は若手を大胆起用したが、4連敗の屈辱を味わった。大舞台で活躍できる若手の育成は目標の一つだ。元木コーチは鬼と化した。8人が計12本の罰走を科せられた。

 育成選手の高山が捕手後方に打球を上げると、1度目の失敗でも「行ってこい!2度も3度もチャンスはないぞ!」と声を上げた。支配下登録を勝ち取らせるための親心。自身に腹が立った24歳が右翼の壁を手で叩くと「文句あるのか!文句あるなら言ってこい」と挑発するような言葉で反骨心を刺激した。

 原監督は練習メニューも任せ、練習中の声に「正しい指摘。ある意味託している」とうなずいた。3歳上の後藤野手総合コーチに意見する姿には「自分が伊原さんに言っていたよう」と監督とコーチとして接した07年からの4年間を回想した。

 ブルペンでは今村の投球を打席などから見つめて152球も投げさせた。「1軍にいたメンバーもうかうかできない。甘く考えていたら絶対無理」と厳しさを強調した。(神田 佑)

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