侍・稲葉監督、秘策は“丸ポーズ” 結束へ導入検討「チームが一つになるなら」

[ 2019年11月3日 05:30 ]

台湾に到着した稲葉監督(撮影・岡田 丈靖)
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 侍ジャパンは2日、2次合宿地の沖縄から1次ラウンドの舞台・台湾へ移動した。追加招集された丸佳浩外野手(30=巨人)も合流。代表での実戦を経ない「ぶっつけ本番」での先発出場も辞さない覚悟を示した。稲葉篤紀監督(47)は結束を深めるために本塁打後の「丸ポーズ」導入を検討する考え。国際大会「プレミア12」は2日(日本時間3日)、メキシコでの1次ラウンドで開幕する。

 秋山離脱の窮地を救うべく、救世主は単身東京から台湾へ乗り込んだ。チーム宿舎で合流した丸は、16年3月以来3年ぶりとなる代表へ思いをはせた。

 「少し休んだが、体は動かしていた。実戦は久しぶりだが、言い訳にしかならない。結果を出すだけです」

 前日の朝に追加招集が決まったばかり。日本シリーズ第4戦の10月23日を最後に、実戦を行っていない。稲葉監督は「いきなり本番になる。スタメンでいいのか、代打からがいいのか。状態を確認し、本人と話して決めたい」とハードなぶっつけ本番に慎重な姿勢を示したが、それは覚悟の上。丸は「与えられたところでと思っている。守備はそこまで不安はない」とフル稼働の構えだ。

 右足の薬指を骨折した秋山からは直接電話をもらい「申し訳ない」と言われた。「僕からは、“気にしないでください”と。秋山さんの全てをカバーできるか分からないが、できることをやりたい」と思いを引き継ぐ。

 丸以外本職の中堅手がおらず、代走要員の周東を除けば不慣れな近藤が一番手に挙がる。稲葉監督は「近藤もシーズンでやっていない位置で不安はあるでしょう。どう丸を生かせるか、どういう形がいいのか」と思案する。スムーズに入れれば3番候補。広島3連覇時の2番・菊池涼、3番・丸、4番・鈴木の「キクマルセイヤ」や今季巨人Vの2番・坂本勇との「サカマル」など選択肢は広がる。

 新メンバーを迎えて結束するべく、稲葉監督もプランを巡らせた。今季本塁打した際、ベンチで見せた丸ポーズ。「やるのがいいのか、考えます。原監督もやっている。チームが一つになるならやった方がいいかなと思うし」と導入を検討する。初戦のベネズエラ戦が5日に迫り、ワンチームとなるために。遅れてきたラストサムライにかかる期待は大きい。 (後藤 茂樹)

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2019年11月3日のニュース