天理「想定外」のコールド大勝 1番・下林主将がけん引4安打

[ 2019年10月27日 15:42 ]

2019年度 秋季近畿地区高校野球大会 準々決勝   天理14―0奈良大付 ( 2019年10月27日    佐藤薬品スタジアム )

<奈良大学付属高・天理>6回2死三塁、2点本塁打を放ち生還する庭野を迎える天理・中村監督(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 天理(奈良3位)が3本塁打を含む19安打14得点と猛打で同県対決を制し、4年ぶり24回目の選抜大会出場を決定的とした。中村良二監督(51)は想定外のコールド勝利に「できすぎなくらい打ってくれた。ちょっとビックリしています」と話した。

 リードオフマンが力強く打線をけん引した。「初球は絶対に振りに行くと決めている。左打者の初球には5割くらい(の確率で)カーブが来るということだったので、それを信じて」。1番・下林源太主将(2年)は初回、先頭打者として打席に入ると狙い通り初球のカーブを振り抜き、左越え二塁打で出塁。次打者の投野選で三塁に進み、3番・河村の左前打で先制のホームを踏んだ。2―0の2回1死一塁からは右越えに高校通算11号となる2ラン。1回戦・報徳学園(兵庫1位)戦の先頭打者本塁打に続く2試合連続本塁打を放つなど、5打数4安打を記録した。

 天理では例年、部員間の投票で主将を決めるが、今チームに限っては中村監督が主将を指名した。「下級生の頃からの試合経験もあるし、彼ならチームをまとめられる。メンバーを外れた子達にもサポートしてもらえるようなチームにしないといけない。そういう意味でも下林が適任だった」。下林も監督の期待に全身で応える。これまでになかった週2回の朝練を取り入れるなど、部員の一体感を最重要課題として取り組んでいる。「自分たちは先輩達と違って、一人一人の能力は高くない。だからチーム全体が一つにまとまらないと勝てない」と「ONE TEAM」を胸に刻んで、戦いに挑んでいる。

 秋季奈良大会では準決勝で智弁学園にコールド負け。3位決定戦で奈良を2―1と下して、ようやく近畿大会出場にこぎ着けた。「今までにないプレーをしてくれている。選手達はすごいなと思う」と指揮官。想像の域を超える成長力を武器に、近畿の頂点へと突き進む。

続きを表示

2019年10月27日のニュース