ヤクルト小川監督が辞任 最下位低迷に「自分の力不足」後任は内部昇格なら高津2軍監督最有力

[ 2019年9月9日 05:30 ]

報道陣に対応する小川監督(撮影・森沢裕)
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 ヤクルト・小川淳司監督(62)が8日、最下位に低迷する責任を取って、今季限りで辞任する意向を明かした。台風15号の影響で、巨人戦が中止となった神宮で「16連敗をして交流戦で何とかと思ったが…。自分の力不足」と話した。

 2年契約最終年の今季は5~6月にリーグワーストタイの16連敗。その後も浮上できず、7日の巨人戦に敗れて借金24。CS進出の可能性が完全消滅していた。2日に指揮官と話し合いを行った衣笠剛球団社長は、根岸孝成オーナーに確認の上で辞意を受け入れる方針だ。来季以降については「お手伝いしていただけるか話し合いをしたい」と17年まで務めたSD職などを要請することも示唆した。宮本慎也ヘッドコーチも球団に辞意を伝え、「了承されたと考えている」と今季限りでの退団が決定した。

 後任について同社長は「全日程が終了して初めて口にできる」と話すにとどめた。今後は球団OBを軸に人選を進め、内部昇格ならば高津臣吾2軍監督が最有力候補に挙がる。現役時代は日米通算313セーブをマークし、実績に申し分はない。課題は12球団ワーストのチーム防御率4・68。17年から同職を務めているが、1軍投手コーチの経験もある。球団の内部事情も熟知している。小川監督、真中満前監督も2軍監督からの昇格だっただけに、今後の動向が注目される。

【小川監督に聞く】 
――辞任に至った低迷の理由は。
 「いろいろあるが、一番はチーム力。総合力。自分の采配のまずさも一つの要因になる。守備のほころびなど、同じ負けのパターンが続いてしまった」

――シーズン序盤からケガ人も多く出たが。
 「ケガとか調子の波というのはシーズンの中であること。そうならない環境をつくることが、自分のマネジメントすべきところだと思う」

――残り13試合ある。
 「しっかりと戦ってというのは変わらないこと。この成績だから若手に切り替えることが全てではない」

 ◆小川 淳司(おがわ・じゅんじ)1957年(昭32)8月30日生まれ、千葉県出身の62歳。習志野では投手として3年時に春夏連続甲子園出場し、夏は優勝。中大から河合楽器を経て、81年ドラフト4位で外野手としてヤクルト入団。92年にトレードで日本ハムに移籍し、同年オフに現役引退。93年にはスカウトとしてヤクルトに復帰し、2軍監督などを歴任。10年5月から1軍監督代行となり、11年から監督就任。退任後の14年からシニアディレクター(SD)を務め、18年に監督に復帰した。1メートル86、93キロ。右投げ右打ち。

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