阪神ドラ2小幡(中)“お兄ちゃんっ子”憧れの2人を追いかけて

[ 2018年11月21日 09:45 ]

ドラ2小幡竜平内野手(18=延岡学園)(中)

長男・茂陽さん(右端)、(左から)次男・和弘さん、四男・士郎さんと10歳の竜平
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 【ドラフト指名選手 矢野阪神の1期生】阪神ドラフト2位の小幡竜平内野手(18=延岡学園)が野球を始めたのは“おばたのお兄さん”の存在が大きかった。指名あいさつ時には「兄を越えたいという気持ちでずっとやってきたので。ちょっとは越えられたかなと(笑い)次はプロで活躍できるように頑張りたい」と抱負を誓った。

 4人兄弟の三男。9歳離れた長男・茂陽さん(27)と次男・和弘さん(25)がおり、弟の士郎さん(16)も延岡学園野球部に所属している。幼い頃から兄2人が野球をやっていた影響で、試合や練習を何度も見学。自然と野球にのめり込んでいった。特に次男の和弘さんは延岡学園で主にショートを守り、目標でもあり、憧れでもあった。

 「ショートもやっていたし守備の面では学ぶことが多いです」

 中学のクラブチームから高校まで、和弘さんが歩んできた道のりを追いかけてきた。そんな姿を見てきた和弘さんは「普段はのんびりでマイペース。何か聞いてきたりという感じではないんですけど、負けず嫌いで野球をやると熱くなるのでその辺のメリハリがあります」と評す。自ら質問してくる機会は少なかったようで、長男の茂陽さんも「竜平は僕たちの試合とか見てても、人の打撃とか守備とかも見ていて、そういうところから吸収することも多かった」と振り返った。

 自宅前の公園に兄弟4人が集まり、プラスチックバットで野球をした。兄2人が交互にボールを投げて、竜平と弟が打ち続ける。外で遊ぶ時には、常に兄弟で一緒だった。

 兄2人が高校に進学して以降は一緒に遊ぶ時間が減った。兄2人からは「人として悪い気持ちをさせないように、人が喜ぶことをしろよ」と言い聞かされてきたこともあり、四男・士郎の面倒をよく見て可愛がった。だから、兄2人が帰省する年末年始は竜平にとって貴重な時間で、大半を野球の話が占めるようになった。「こうしたら捕球が安定する?」。家族団らんの合間にのぞかせる姿だけを見れば、お兄ちゃんっ子である素顔は何も変わっていなかった。そんな野球経験者の兄の存在が、今もなお竜平を支えている。(長谷川 凡記)

 ◆小幡 竜平(おばた・りゅうへい)2000年(平12)9月21日生まれ、大分県出身の18歳。明野北小3年からソフトボールを始め、投手兼遊撃。明野中では大分明野ボーイズで遊撃手。延岡学園では1年秋から遊撃レギュラー。リードオフマンを経て2年秋から4番を務める。3年春に選抜大会出場も初戦敗退。広角に打ち分ける打撃と遠投115メートルの強肩を生かした守備が持ち味。1メートル81、73キロ、右投げ左打ち。

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