阪神・小野 不運児「ピンチの場面で三振取れる投手なら」

[ 2018年9月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―4中日 ( 2018年9月28日    ナゴヤD )

<中・神>5回3失点で降板した小野(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 28日の中日戦で、8勝目を狙い先発した阪神・小野は5回3失点。度重なる不運もあり、リズムに乗りきれないまま降板となった。

 「内野安打やミスが出た後に嫌な流れを断ち切ることができませんでした。長いイニングを投げることができず、申し訳ないです」

 同情の余地はあるマウンドだった。2点リードで迎えた5回だ。先頭の大島に三遊間への遊撃内野安打で出塁を許すと、続くビシエドの打球は二遊間へ。遊撃・森越がダイビングキャッチでつかみ取ったが処理を焦って一塁悪送球にしてしまい、一、三塁とピンチを拡大された(記録は内野安打と失策)。

 最少失点で切り抜けたい場面で、続くアルモンテの打球はまたも二遊間に飛んだ。これを森越がつかみ損ねて大島の生還を許しただけでなく、グラブからこぼれたボールをスパイクで蹴る形になり、右翼まで転がってまたも一、三塁に。続く高橋に左前適時打を許し、ついに同点に追いつかれた。

 それまで毎回走者を許しながら1失点で粘っており、5回を終えた時点での球数はわずか77球。スタミナの面ではまだまだ問題なかっただけに、記録に残らないミスでの失点は悔やみ切れない。小野は「ああいうピンチの場面で、三振を取れる投手なら」と責任を背負ったが、金本監督は「あの回(5回)も。不運ですよね。あれからですから。打ち取っているんですから。完全に」とかばった。

 攻守ともに駒が足りない猛虎のなかで、先発ローテーションを守ってきた小野は貴重な存在だ。7勝目を挙げた8月18日ヤクルト戦以来遠ざかる白星。次こそ、笑顔で終えるマウンドにしてみせる。(巻木 周平)

続きを表示

2018年9月29日のニュース