村田、男のケジメ会見「引退」まだ言わず9・9まで完全燃焼

[ 2018年8月2日 05:30 ]

NPBからのオファーが無かったBC栃木・村田修一は、今季限りで現役を退く意向を示した (撮影・西川祐介)
Photo By スポニチ

 前巨人で、BCリーグ・栃木に所属する村田修一内野手(37)が1日、小山市内で会見を開き、今季限りでの現役引退を示唆した。復帰を目指していた日本プロ野球(NPB)の移籍可能期間が前日で終了。「引退」の2文字はあえて口にしなかったが、今オフにオファーを待つ考えはないと明言した。9月9日の最終戦・群馬戦(小山)まで、村田は全力プレーを貫く。

 けじめと誇りと。男・村田の2つの思いがにじんだ。「NPB復帰を目指して待つという態勢は、僕の中にはない。来年、どこかのユニホームを着て続けるのは考えにくい」。無数のフラッシュを浴びながら、伏し目がちに。ただ一点は強調した。「今日この時点で引退するという発言はないです。その2文字を僕は今日使いたくない」。気持ちに区切りはつけているが、口にはしなかった。

 NPB復帰を願い、NPBを夢見る若者と泥にまみれてきた。7月31日の移籍期限をメドとしていた。「自分の中でも区切りをつけるため、会見を開くことを決断した。お誘いがなく復帰がかなわなかったのは事実。それを受け止めて前に進まないといけない」と自らけじめをつけた。

 同時にお世話になった栃木球団とファンへの恩もある。9月9日の最終戦・群馬戦までは、主力として全力を尽くす。あくまで現役としての自分を全うし、打者として力の衰えも感じていない。「現時点ではNPBに帰って、1軍で野球ができる状態まではきている」とスラッガーとしての誇りは失われていない。6月に月間打率・404で月間MVPとなるなど、今季打率・352、9本塁打、44打点と格の違いを見せている。

 横浜(現DeNA)時代に2年連続で本塁打王に輝くなど、一発へのこだわりは強い。「野球を小学3年から約30年続けてきた。その集大成をお見せできれば。1本でも多くホームランを見せられたら、自分の中でいい野球ができたなと思える」。あと1カ月、全身全霊をかけバットを振り続ける。 (後藤 茂樹)

続きを表示

2018年8月2日のニュース