21日スライド登板の阪神ドラ1馬場に追い風 雨天中止次戦は虎今季8戦8勝

[ 2018年6月21日 05:30 ]

交流戦   阪神―オリックス(雨天中止) ( 2018年6月20日    甲子園 )

キャッチボールで調整する馬場(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は20日のオリックス戦が今季9度目の雨天中止となり、21日に順延された。先発予定だったドラフト1位・馬場皐輔投手(23)はスライド登板が決定。セ・リーグに予告先発が導入された12年以降、阪神では初の“スライドデビュー”になった。今季は雨天中止の次戦に8戦8勝。吉兆データも追い風に初陣白星に期待が高まる。

 馬場の表情は引き締まったままだった。前夜から降り続いた雨と、それによるグラウンドコンディション不良のため午後1時30分に早々と試合中止が決定。ウオーミングアップとキャッチボール後にブルペンへ向かい、21日の異例の“スライドデビュー”に備えた。

 「そのまま気持ちを切らさずに明日に入りたい。少し明日に向けてブルペンで投げました。普通に大丈夫でした」

 経験豊富な投手でも決して簡単ではないスライド登板。12年にセ・リーグで予告先発制を導入して以来、スライドでデビュー戦を迎えるのは阪神投手では初めてだ。予備日に組まれた交流戦の最終戦という特殊な日程だったことはあっても、それだけ首脳陣が注目を寄せている表れとも言える。足を運んだブルペンで投球練習を視察した金本監督は期待を膨らませた。

 「結果も大事だけど、ボールのキレとかそういうものを見せてほしい。躍動感とかね。いいボールをどんどんストライクゾーンに投げ込んでいけばいい。デビューだからね」

 強力な「不敗神話」にも後押しされた。チームとして早くも昨季に並ぶ9度目の雨天中止で、過去8度あった中止後の試合は無傷の8勝を誇る。生命線でもある救援陣が基本的に練習を免除され、肩を休めることができたのも好材料だ。

 「まずは一人一人、目の前の打者に向かって自分の力を出す。キャッチャーミットに向かって自分のボールを投げたい。余計なことは考えず、自分の投球をすることが大事だと思います」

 未来のエース候補と期待され、ドラフト1位で猛虎に加入した最速155キロ右腕。思わぬ“水入り”をプラスの力に変え、初陣での白星へ決意を込めた。 (山添 晴治)

 ≪阪神ドラ1近年デビュー戦≫

 ★藤浪晋太郎(12年1位) 13年3月31日のヤクルト戦(神宮)にドラフト制後の高卒新人としては最速となる開幕3戦目に先発。最速151キロを計測し、6回で7三振を奪い3安打2失点の好投も敗戦投手。

 ★岩貞祐太(13年1位) 14年8月10日の広島戦(京セラドーム)に先発。初回にいきなり3失点したが、2回無死二、三塁を無失点で切り抜けるなどキラリと光る内容も。4回5安打4失点で敗戦投手。

 ★横山雄哉(14年1位) 15年5月21日の巨人戦(甲子園)に先発。3回まで無安打投球で、自己最速に並ぶ149キロを計測するなど7回1失点。0―1で降板後の8回に逆転したため、勝敗はつかなかった。

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