原監督「名前でやるわけじゃない」 阿部復帰戦は6番、開幕4番勝ち取れ!

[ 2015年3月14日 05:30 ]

ティー打撃を行う阿部

 6番からはい上がれ!巨人・原辰徳監督(56)は13日、14日の西武戦(西武プリンスドーム)でオープン戦に初出場する阿部慎之助内野手(35)を6番で先発起用する方針を明かした。阿部は右ふくらはぎの張りが回復し、「開幕4番」の筆頭候補。だが、指揮官は4番の座を無条件で与えるのではなく、結果を残して自ら奪い取ることを期待した。

 原監督は福岡空港の出発ロビーで14日の西武戦のオーダーを明かした。「坂本、松本(哲)、亀井…」。1軍復帰戦に臨む阿部の名前が出てきたのは6番目だった。誰もが4番候補の筆頭と考える存在だが、確たる理由と意図があった。

 「名前で(野球を)やるわけじゃない。結果を残すことが大事」。2年ぶりの開幕4番の座は自分で奪い取れ、という指揮官のメッセージだ。4番にはセペダに代わり、高橋由を初めて置く。今季捕手から一塁に転向した阿部には主砲として大きな期待を寄せている。だからこそコーチ兼任ながら打撃好調のベテランを4番に起用することで、刺激を与えるわけだ。

 右ふくらはぎの張りを訴え、沖縄2次キャンプは別メニューに終始した阿部は、今月は2軍戦2試合に出場。1軍合流にGOサインが出た。この日は午前中に川崎市のジャイアンツ球場で自主練習。「バットを内側から出さないと前に打てない」と言い、真横から来た球を打つティー打撃を行った。「(準備は)大丈夫です。出ることが全て」。打順については「あまり気にしないで、できることを精いっぱいやりたい」と抱負を語った。

 原監督が「水鉄砲打線」と名付けた貧打の解消は急務だ。11泊12日の長期遠征を終えた1軍野手の大部分は帰京後、阿部と入れ替わるようにジャイアンツ球場で練習。マシン打撃、ティー打撃で2時間振り込んだ。当初は予定されていなかったが、指揮官は「練習が一番。また(十分な練習環境がない)ビジターが続くから」と説明し、坂本、中井、片岡らにアドバイスを送った。

 1番と4番が固まらないことが悩みの種。「誰かがはまってくれれば。ずぬけた力で飛び出すことを願いたい」と4番には大田とセペダを起用してきたが、大田は左太腿二頭筋の肉離れで離脱し、セペダも文句なしの結果は出していない。村田に至っては不振で2軍落ちした。開幕オーダーは「早く固まるに越したことはないけど、(まだ実戦は)7試合ある」と原監督。退路を断って一塁に転向した阿部の「ずぬけた力」を求めている。

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