ソフトB内川 “ありえない自打球”黒田との再戦に興奮

[ 2014年12月28日 05:30 ]

黒田の広島復帰を報じる本紙を読む内川

 ソフトバンク・内川聖一外野手(32)が27日、来季から広島へ復帰する黒田博樹投手(39)と8年ぶりの再戦を熱望した。交流戦が1カード3試合に減ることもあり、対戦の可能性は高くない。ただ横浜時代に右足に受けた「ありえない自打球」の記憶が背番号1のハートをたぎらせた。右打者最多タイの7年連続打率3割を記録し、球界を代表するヒットマンへ成長した男は最高の腕試しの相手を見つけた。

 スポニチを手にした内川は興奮していた。「これ、本当に戻ってくるんですよね?」。胸の底から湧き上がるワクワクが、止まらない。それほど黒田は特別な存在だった。

 「プロの投手って凄いんだと思わせてくれた方。黒田さんのシュートをファウルしたら、打球が右に当たった。とっさに左足を押さえたけど、痛いのは右足だった。対戦できるとするならば純粋にうれしいですね」

 2008年以来7年連続打率3割を記録する球界屈指の安打製造機。ただ、黒田と最後に相まみえたのは07年だった。対戦成績は34打数10安打の打率・294、1本塁打と数字的には抑え込まれたほどではない。ただ、通常ならばバットより前にある左足にしか当たるはずのない自打球が、右足に当たった。痛みとともに胸に眠っていた記憶は情熱をかき立てた。

 「“凄え”と思った人とまた、やれる。あのころの僕と今の僕とは違う。打席でどんな風に感じるんでしょう。きっと“凄え”と思うでしょうね。凄くないわけがない」。名勝負を繰り広げてきたダルビッシュ(レンジャーズ)や田中(ヤンキース)は、海を渡った。楽天・松井裕ら年下の投手から「対戦したい」と言われるケースは増えた。ただ、内川も一人の野球人。魂を揺さぶる勝負のできる相手を心の奥底から歓迎した。

 来年6月12日からの広島3連戦(ヤフオクドーム)で「ありえない自打球」を食らった相手・黒田に再び、挑戦する。

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2014年12月28日のニュース