藤浪試合は勝った!1軍復帰登板好投で甲子園12連勝

[ 2013年5月27日 06:00 ]

<神・日>藤浪は7回1失点で4勝目をあげる

交流戦 阪神7-1日本ハム

(5月26日 甲子園)
 阪神ファンは待っていた。試合終了直後の甲子園に「藤浪コール」がこだまする。5日のヤクルト戦(甲子園)以来21日ぶりの1軍復帰登板。7回6安打1失点で4勝目を挙げた藤浪がお立ち台に上がると、さらなる大歓声が降り注がれた。

 「何とか勝てて良かったです。凄く良い雰囲気の中で投げさせてもらいました。多少の感覚のズレはありましたが、失点を少なく抑えることができて良かった」

 初回、先頭・陽岱鋼(ヨウダイカン)への初球は153キロ直球。自己最速タイ、プロ入り後の最速を計測し、背中から腰にかけての張りで戦列を離れていた不安を一掃した。2回、大阪桐蔭の先輩・中田への初球も153キロ。直球勝負を挑み、3球目を二塁打されたが慌てるそぶりはない。大谷とのプロ初対決は直球を4球続けて追い込み、最後はカットボールで左飛に仕留めた。

 高校時代に本塁打されている大谷に対して2、3打席目は二塁打。「ホームランにならなくて、ツーベースで済んで良かったです」と謙遜気味に振り返った。打たれたのは、いずれも走者なしの場面。ファンも待  ち望んだ対決で、大量リードもあって直球しか投げなかった背景がある。「雰囲気があるし、打席でも大きい。プロの選手だなと思った」と相手を称えつつ「結果として得点にならなかったので」とプライドをのぞかせた。

 母・明美さん(49)が観戦したこの日はいつも以上に白星が欲しかった。登板予定だった12日の「母の日」前に離脱。21日の明美さんの誕生日には「誕生日おめでとう。欲しいものは決まった?」とメールするなどプレゼントを約束したが、肝心の中身が決まらない。そんな中で迎えた復帰登板。「復活勝利」が何よりのプレゼントとなった。甲子園では大阪桐蔭で春夏連覇した昨年から12連勝に伸ばした。

 チームを3連勝で3年ぶりの貯金10に導いても満足していない。「勝たせてもらっている試合が多い。藤浪が抑えて勝ったなと言われるようになりたい」。大谷と2人で球界を引っ張る思いを問われると「まだまだ、そんなレベルじゃない」と言った。もっともっと高いレベルの勝負を。それが2人の願いである。

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2013年5月27日のニュース