「大谷VS藤浪」25、26日に甲子園で再現だ

[ 2013年5月14日 06:00 ]

昨年のセンバツで花巻東の大谷(左)は大阪桐蔭・藤浪から特大のソロを放つ

 プロ野球のセ・パ交流戦が14日開幕し、日本ハムの二刀流ルーキー・大谷翔平投手(18)は野手として中日戦(ナゴヤドーム)に臨む。阪神・和田豊監督(50)は13日、背中から腰にかけての張りで出場選手登録を外れている藤浪晋太郎投手(19)が25、26日の日本ハム戦(甲子園)で先発として復帰登板することを示唆。両日には大谷も野手としてスタメン出場が濃厚で、ファン待望の「大谷VS藤浪」が実現する。

 黄金ルーキー同士の夢対決。「大谷VS藤浪」の実現に向け、和田監督が前向きな意向を示した。

 「ファンの皆さんは期待しているでしょうし、そういう対戦があれば、喜んでもらえると思う。(対戦を)見られる可能性はあるよね」

 背中から腰にかけての張りを訴えて11日に出場選手登録を外れた藤浪だが、翌12日には軽快な動きを披露。症状は軽く、復帰登板は25日からの日本ハム2連戦が濃厚だ。そうなると、大谷とのプロ初対決が実現する可能性は極めて高い。

 野手で1軍入りしている二刀流ルーキーは、投手の調整として16日のイースタン・リーグ、西武戦(鎌ケ谷)に先発登板。次回は24日からの同リーグ、DeNA3連戦(同)での登板が見込まれていた。日本ハム・栗山監督は12日に「藤浪が(登録)抹消になったので、そこに大谷の調整を合わせなくてよくなった」と話していたが、藤浪が25、26日に復帰となれば事情は変わってくる。

 日頃からファンが何を望んでいるかを考えて行動する栗山監督にとっても「大谷VS藤浪」は実現を願っていたプランだった。大谷の体調次第ではあるが、2軍での登板日を調整して「ビッグマッチ」に備えさせる可能性は十分にある。

 2人は昨春センバツ1回戦で激突。大谷は藤浪から先制ソロを放ったが、投手として9失点し、試合は2失点完投の藤浪に軍配が上がった。それ以来の直接対決は野手・大谷として藤浪に対する。舞台は再び甲子園だ。

 この日、大谷は名古屋市内のジムに出向き、筋力トレーニングで汗を流した。高校通算56本塁打を誇る一発はいまだなし。「長打は自分の持ち味でもある」とプロ初アーチに意欲を燃やし、名物ひつまぶしを「へぇ~、こうやって食べるんだ」と平らげ、14日からの中日戦に備えた。一方の藤浪は、甲子園での指名練習に参加。「(状態は)きのうと変わりません」と体調に問題がないことを強調した。

 2人は昨夏の18U世界野球選手権(韓国)をともに戦い、プロ入り後も連絡を取り合って互いを高め合ってきた。長く続いていく宿命のライバル対決。プロでの第1ラウンドが幕を開ける。

 ▽12年センバツの大谷VS藤浪 3月21日、開幕日の第3試合で対決。大阪桐蔭・藤浪が9回完投で8安打2失点、12奪三振で甲子園初勝利。花巻東・大谷は11三振を奪ったものの11四死球の制球難で逆転を許し、8回2/3を7安打9失点と力尽きた。それでも、大谷は2回の初打席で藤浪から右翼席へ特大の先制ソロ本塁打を放ち、4番の意地を見せた。最速はともに150キロを計測した。

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2013年5月14日のニュース