菅野の起用法は?川口コーチ「宮国のように重圧を感じず大きく」

[ 2012年11月24日 06:00 ]

原監督(中央)とグータッチする巨人・菅野

 巨人の「ファンフェスタ 2012」が23日、東京ドームで開催された。ドラフト1位の東海大・菅野智之投手(23)が、SMAPの中居正広率いる「ブラックバラエティチーム」とのエキシビションマッチに代打で飛び入り出場。東京ドーム「デビュー」を果たした黄金ルーキーは、来季の開幕2カード目となる4月4日のDeNA戦(横浜)で、今度は本職の投手として公式戦デビューを飾る可能性が出てきた。また、阪神、ヤクルト、広島、DeNA、西武、日本ハムでもファン感謝イベントが行われた。

 この日一番の大歓声だった。特別ルールで行われたエキシビションマッチ。最終回の3回。先頭で「代打・菅野」がアナウンスされた。予定になかった東京ドームデビュー。05年の実数発表以来、ファンフェスタ最多の4万4675人を集めたスタンドから割れんばかりの拍手が送られた。

 「阿部さんに“行け”と言っていただいて…。この声援をグラウンドで聞いたのは初めて。あらためて、巨人に入団した実感が湧きました」

 結果は、甲子園出場経験のある日本テレビ・上重聡アナのスライダーに投ゴロ。大学ではDH制のため打撃をしなかったが、浪人した今年はプロ入りに備えバットも握っていたという。その成果を見せることはできず「1年間、打撃練習とバント練習はしていたんですが…」と苦笑いした。

 東京ドームのグラウンドに立ったのは、09年11月22日の「U―26NPB選抜―大学日本代表」戦以来。あれから3年…。新入団会見では伯父である原監督にグータッチで迎えられ、「このユニホームにプライドと誇りを持って、ジャイアンツに必要とされる選手を目指します」と力強く宣言した。

 その右腕について、川口投手総合コーチが早速、起用方針を示した。「内海、杉内、ホールトン、沢村。いい投手がいる中で、宮国のようにあまり重圧を感じずに大きくなってくれればいい」。投手王国だからこそ、デビュー戦の「Xデー」は余裕を持って設定したい意向を示した。今季、高卒2年目だった宮国は開幕3カード目、開幕から9試合目の4月8日の阪神戦(甲子園)でプロ初登板初勝利。もちろん、菅野は即戦力の位置付けだけに、同様にはいかない。それでも比較的重圧のかかりにくい開幕2カード目となる3連戦の3戦目、さらに本拠地で必要以上に力むことのないよう4月4日のDeNA戦(横浜)をデビューの最有力日とする青写真だ。

 ベンチ裏では内海や沢村ら先輩とも談笑した菅野。「温かく迎え入れてくれました。少し不安もあったけど、安心しました」。次は本職のマウンドで大喝采を浴びる。

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