ヘルマン 足から決勝ホームイン「残りの2%が出たよ」

[ 2012年9月3日 06:00 ]

<西・ロ>8回2死三塁、打者・坂田のとき、益田(左)の暴投で西武の三塁走者・ヘルマン(右)が生還

パ・リーグ 西武2-1ロッテ

(9月2日 西武D)
 緻密な計算と闘争心が好走塁を生んだ。同点の8回2死三塁、カウントは2ストライク。益田の暴投で西武の三塁走者ヘルマンが迷いなく本塁へ突っ込んだ。本塁カバーに入った益田の股間に右足を滑り込ませ、間一髪で生還。決勝点をもぎ取った。

 「益田は沈む球もあるし、2ストライクだったので準備していた。ワンバウンドしたらいってやろうと」。ワンバウンドではなかったが、低めのシンカーを捕手の田中がはじいた瞬間にスタート。「アグレッシブに次の塁を狙うのが僕のプレースタイル」と胸を張った。

 マイナー通算503盗塁(メジャー34盗塁)。希代の盗塁王リッキーヘンダーソンと同じアスレチックスでプロ生活をスタートさせ「リトルリッキー」の愛称を持つ。4回に右中間の打球を三塁打にすると、6回も左前打で出塁し34盗塁目に成功。ヘッドスライディングが代名詞だが、8回の本塁生還と同様に珍しく足でのスライディングに「頭から98%だけど、たまたま残りの2%が出たよ」と口調も滑らかだ。

 試合では左尺骨骨折で今季絶望の栗山のリストバンドを右手首に着用。「常に100%の力でプレーする栗山の思いと一緒にプレーしている」と熱く語った。3連勝で今季最多の貯金12。勝負の9月へ、渡辺監督は「取れる試合は全部取りにいく。スイッチオンだ!」とヘルマンの快足並みのスパートを宣言した。

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2012年9月3日のニュース