中畑監督「寒いぜ!」インフル感染でダウン!

[ 2012年2月3日 06:00 ]

マスクをする報道陣を前に咳こむDeNA中畑監督

 DeNAは2日、中畑清監督(58)がインフルエンザA型に感染したと発表した。宜野湾キャンプ2日目は喉の痛みなどを訴え予定より早く切り上げていた。3日の練習から休養し、当面は高木豊ヘッドコーチ(53)が指揮を執る。この日までに球団スタッフ2人も感染しており、夜に予定されていたミーティングも急きょ延期。今キャンプの話題を独占していた中畑DeNAはいきなり指揮官不在の緊急事態を迎えた。

 全国的に猛威を振るうインフルエンザ禍に、中畑監督も巻き込まれた。午後9時の球団の会見を受け、広報を通じて「自分は元気なんだけど、選手、コーチのみんなにうつしてしまっては迷惑をかけてしまうので、勇気ある撤退をさせていただきます」との談話を発表。58歳にして初めてのインフルエンザ感染で、数日間は宿舎待機が決まった。「もう一度パワーを蓄積して、グラウンドに戻りますので、また応援しに来てください!ちょっと会えないけどね」と、最後は持ち前の明るいコメントで締めた。

 DeNAは1月31日夜と前日、球団スタッフ2人がインフルエンザを発症。この日は報道陣全員にマスク着用が義務づけられた。感染拡大が懸念される中、雨の影響で全体練習が早めに終わると、喉の痛みを訴えていた中畑監督は球団に促され、前日より3時間以上早い午後1時40分に選手宿舎に戻った。その後、医師の往診で感染していることが判明。37・2度の微熱があったという。

 前兆は練習前からあった。「俺も風邪ひいてるよ。熱はないけどね。熱が出たら終わりだから。鼻炎なんだ。これじゃあ、歌手としては失格だな」。冗談を交えて風邪の症状があることを告白したが、その目は充血し、声はかすれていた。

 キャンプ2日目の最高気温は、好天に恵まれた前日より6度も低い14度。雨が降り、強い風が吹き荒れる肌寒い宜野湾市立野球場で、中畑監督は自らのキャッチフレーズ「熱いぜ!!」をもじり、自嘲気味に「寒いぜ!!」と言った。場の雰囲気を和ませる冗談で「こういう時にどういう練習をするかが大事」と続けたが、インフルエンザ禍が自らの身にも忍び寄っているとは思いもしなかった。

 球団は感染拡大防止策として、選手にうがい、手洗いを含めたアルコール消毒を徹底するよう指導。疲労回復のため睡眠時間もしっかり確保するよう指示が出された。楠本淳広報部長は「タミフルは選手、スタッフ全員分用意します。うがい薬は既に各部屋に入れてある」と説明。午後7時から予定されていた池田純球団社長による球団経営に関する説明会は急きょ延期された。

 練習中「選手に広がらないといいけどね」と険しい表情を浮かべていた中畑監督自身が、キャンプ2日目にして離脱する緊急事態。「120点」と評価したキャンプ初日から一転、中畑DeNAは厳しいスタートを余儀なくされることになった。

 ▼福田医院(横浜)福田伴男院長 インフルエンザは一般的に1週間から10日間の潜伏期間を経て発病しますので逆算すれば中畑監督はキャンプ前に誰かにうつされたと思われます。あちこちと飛び回って、大勢の人と接触されている方ですからね。今後5日間は完全休養し治療を続けることが義務づけられています。タミフルを飲めば2日目くらいには9割方の人が元気になりますが、まだウイルスが体の中に残っている可能性がありますから。人に感染させて迷惑を掛けてはいけません。

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